「……チーターは、いい先生ですね……」
「……ええ。本当に立派になりました。私は、彼の園長であったことを誇りに思います」
俺の言葉に、園長先生は幸せそうに返事を返した。
「……」
……一方まさおくんは、相変わらずこの世の終わりのような顔をしていた。
チーターの、あまりの眩しい笑顔に、圧倒されているように思えた。
(……哀れ、まさおくん、か……)
「――いっくよー!」
チーターは、子供たちに向けてサッカーボールを蹴る。きれいな放物線を描いたボールは、ワンバウンドして子供たちの方向に飛んでいった。
子供たちははしゃぎならボールを追う。実に、微笑ましい光景だった。
授業が終わったあと、幼稚園の校庭で、子供たちは先生たちと遊んでいた。
そしてそこには、普段はいない者の姿も……
「――いっくよー!」
まさおくんは、子供たちに向けてサッカーボールを蹴る。低い弾道のボールは、まったく別のあさっての方向に飛んでいった。
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