愕然とした。
それほどまで、やせ細ってしまうまで
彼女は痛みと苦痛を胸のなかに・・・
僕は思わず手を伸ばして、妻の髪に触れていた。
そこに息子がやってきた。
「ダディー、マミーを抱っこして『いってらっしゃい』する時間だよ!」
息子には、父親が母親を毎朝抱き上げるこの光景を目にすることが
すでに大切な日常の一場面となっているようだった。
妻は、そんな息子にむかって
「おいで」と優しく手招きしたかと思うと彼を力いっぱいぎゅっと抱きしめた。
僕は思わず目をそらした。
そうしないと、最後の最後で、気が変わってしまいそうだったからだ!
僕はだまっていつものように妻を腕に抱き上げ
寝室から、リビング、そして玄関口へと彼女を運んだ。
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