案の定天井が落ちてきて、僕の背中に何かが強打しました。
彼女を抱え込むように庇いました。
恐怖のあまり、目を瞑ってはいましたが、腕の中で叫ぶ彼女を
「大丈夫!大丈夫だから!」と慰めにもならない叫び声をかけていました。
そう言いつつも、内心
(ああ、だめかな。でも好きな人抱えて死ぬならいっかなー)とか
(俺って判るように身分証は服の中にしまっときたいな)
なんてことを無駄に考えていました。
暫くして、背中のしびれも地震も収まってきた頃、瞑っていた両目を開けました。
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