「……ところで、突然園を訪れて、何か御用があるんですか?」
「あ、ああ……実は、ここで働いているねねちゃんとチーターが働いてるって聞いたんで、懐かしくなって……」
チーターたちの様子を見に来たってのは、一応黙っておこう。
「あ、なるほど。……それなら、授業風景、見てみますか?」
「――いいんですか!?」
オラより先に、まさおくんが反応を示した。
それまで黙っていたのに……なんとも、現金な奴だ。
園内をオラ達は歩く。
あれだけ広かった建物は、時々屈まないといけないところがあった。こうやって大人になって見てみると、やはりどこか小さい。
それでも、この空気に触れるだけで、どこか心が躍る。
「……ここが、桜田先生のクラスですよ」
「ここが……」
オラとまさおくんは、窓から中を覗きこむ。
「――はーい!じゃあ次は、紙芝居の時間ですよー!」
「ええ!?もっと歌いたい!!」
「私もー!」
「僕もー!」
「ごめんねぇ。今日はもうお歌は終わりなの。また明日ね」
「えええ…」
「ぶーぶー!」
「ゴチャゴチャ言ってないで紙芝居始めますよー」
子供たちの文句を押し切り、ねねちゃんは強引に紙芝居を開始していた。
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