「――まさおくん?」
「――ィヒイイィイイッ!?」
あれだけ周りを気にしていたのに、背後に近付くオラに全く気付かなかったのだろうか。
付近に響き渡るほど、まさおくんは絶叫した。
振り向いたまさおくんは、オラの顔を見て胸を撫で下ろす。
「……なんだ、しんちゃんか……もう、脅かさないでよ……」
「いやいや、驚いたのはこっちの方だぞ。ていうか、何してるの?」
その問いに、まさおくんは少しだけ躊躇した。そして、曲がり角の先を顎で示す。
「……あれだよ」
「あれ?」
まさおくんに指示されるがまま、オラはその方向を注視した。
「……あれは……ねねちゃん?」
その先にいたのは、ねねちゃんだった。そして彼女の隣には、見覚えのないイケメンが。
二人は、談笑しながら歩いていた。
「……まさおくん。これって……」
「………」
まさおくんの顔は、この世の終わりのように沈んでいた。
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