「――かんぱーい!」
そこにいる全員が、高らかにジョッキを掲げる。
「風間くん、海外出張お疲れ様!」
「みんな、ありがとう!」
その日は、風間くんの帰国祝いが催された。
風間くんは、外資系の会社に勤めている。
数年前から海外出張をしていて、先日帰国したばかりだ。
「ホント、風間くんもすっかり一流サラリーマンね」
ねねちゃんが、感慨深そうにそう話す。
彼女は、保育士をしている。そして、オラたちの通っていた、フタバ幼稚園で勤務をしている。
園長先生が、相変わらず強面過ぎると、愚痴を言っていた。ただ、仕事自体は楽しそうだった。
「僕も、いつか風間くんみたいに、夢が叶うといいな……」
少し哀愁を漂わせながら、まさおくんは言う。
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