187: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 12:20:04.56 ID:XmFsGpC8i
おいついた!
これは良スレ。 >>1さんがんばって!
これは良スレ。 >>1さんがんばって!
188: ◆bN5NHW/.U6 2012/01/16(月) 12:20:07.48 ID:6UK3llfl0
「先生がご厚意でここまでしてくれたように、これも見返りを求めないただの感謝の表れです」
「でも私何も用意していないのに受け取るのは」
私の心を読んだようにA君は続ける。
「忙しい中、料理に洗濯に掃除、どこが何もしていないんですか!僕達がしたくてこうしているんです。遠慮しないで下さい」
「本当にいいんですか?」
「しつこい女の人はモテないですよ」
A君は相変わらずフォローがうまい。
お礼を言って受け取った袋からは少し重みを感じた。
189: 名も無き被検体774号+ 2012/01/16(月) 12:31:40.04 ID:WbuBeIEMO
見てます。頑張って
192: ◆bN5NHW/.U6 2012/01/16(月) 12:46:36.15 ID:6UK3llfl0
ありがとうございます!
「気に入るか分かんないんですけど」とA君がはにかむ。
ルイヴィトンと読める箱に、長財布が横たわっていた。
ワインレッドいうか、パープルというか。
照明の当たり方で微妙に見え方が変化する。初めて出会った色だった。
アマラントというらしい。
艶々した生地は手触りがとても快感だ。
「…こんな素敵なものを戴いていいんですか?」
「使ってくれますか?」
A君が心配そうにこちらを窺う。
「当たり前です!家宝にします!」
おじさまがにっこり笑った。
お手伝いのバイト代なんて受け取ってくれないでしょうから、と二人で相談して財布にしたらしい。
私の世界に色がまた1つ増えた。
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