メイが、父と俺にだけはなかなか懐いてくれなかった。
3歳ぐらいまでは、
父と俺の声が聞こえるだけでおびえて固まる。
不意に視界に入ると泣き出す。
抱っこしようとすると号泣。
そして、義姉か母に助けを求める有様。
そんな時の父の寂しそうな顔は忘れられないが、
母曰く、俺も父と同じような表情だったらしい。
結局、父とメイの自転車散歩は実行されることはなかった。
それから義姉の話だと、
父と俺以外には老若男女関係なく人懐っこい子供だった。
それを聞いて落ち込んだ。
ともあれようやく懐いてくれて、
こっちもアホほど可愛がって遊んでた。
で、メイが5歳の時、
母と義姉の母が相次いで病没した。
それなりに愁嘆場だったが、
メイにはまだよく解ってなかったのかな。
その2年後、今度は父が病没。
義姉の父はずいぶん以前に亡くなっていたので、メイは7歳にして祖父母を失った・・・
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