だからオラは、四郎さんを待とうと思う。そして彼が、全てを償った時、笑顔で出迎える。
それが、オラが四郎さんに出来る、友人として出来る、最善のことだと思うから……
ひまわりは先に家に帰っていた。
一人だと怖いだろうからと、眠るまでは一緒にいた。
やはり相当疲れていたのだろうか、彼女はすぐに寝息を立てていた。
一人、帰り道を歩く。
そして家に辿り着いた時、玄関先にその人がいることに気付いた。
「……やあ」
オラは、少し笑みを浮かべながら声をかける。
「……おかえりなさい、しんのすけさん……」
その人――あいちゃんもまた、オラに返事を返す。
「オラを待ってたの?どうせなら、家で待ってればよかったのに……」
「いいえ。帰りを待つのも、妻としての役目ですので……」
「だから、まだ妻じゃないって。……それより、さっきはありがとう」
一瞬、あいちゃんは面をくらったように驚く。
「さっき、オラ達が捕まってた時、外にいたんでしょ?」
「……いつ、気付かれましたか?」
「別に、気付いてはいないよ。……ただ、あいちゃんのことだ。車椅子に、何か仕込んでたんでしょ?」
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