それは、自分の中にある罪悪感を消し去るためだろうか。
彼女の中で、今オラは、足枷になっている。
それを外したことにより、彼女の中の何かが弾けたのかもしれない。
だけど、その涙の先には、必ず彼女の笑顔があると信じている。
だからオラは、ただ彼女を見ていた。泣き続ける彼女を見ていた。
――ふと、頬に何かがついているのに気付く。
触ってみれば、それはべたべたしていた。
(……なんだよ……なんでオラも泣いてんだよ……)
……それでも、手で触れたものは、とても暖かかった。
「……まったく……ここのところ、よく僕を呼び出すよな……」
コーヒーを飲みながら、風間くんはぼやいていた。
ここはとある喫茶店。そこに、オラは風間くんを呼んでいた。
そんなことを言いながらも、結局は来てくれるのは、本当に風間くんらしいと思う。
「ごめんごめん。ちょっと、話があったからね」
すると風間くんは、コーヒーカップをゆっくりと置き、改めて聞いてきた。
「……それで?なんの用?」
「ああ。……風間くんさ、ひまわりのこと、どう思ってる?」
「……え?」
「率直に、今の気持ちを聞きたいんだよ」
「……どうって……」
「……」
「……」
一度苦笑いを浮かべた風間くんだったが、彼はすぐにオラの目を見た。
そして、顔を引き締めて、改めて口を開く。
続きは次のページからご覧ください!!


