35:名も無き被検体774号+:2012/01/30(月) 17:09:09.35 ID:wRUgw3UN0
んでんでんで
36:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 17:12:19.05 ID:2OGAv+e80
俺「いや、なんか悪いし…」
彩「外見に似合わず意外に意気地無しなんだねww」
俺「うるせー。行けばいいんだろ」
なんか上手いこと乗せられた感満載になりつつも
家にお邪魔することになった。
どうやら楓は託児所に預けてたらしく途中で迎えに行った。
楓「ママ~!」
彩「ごめんねー、お待たせ!」
楓「あ、だむだむのおじさんww」
ちなみにだむだむ、とはバスケのことらしいですww
というかおじさんって…ww
彩「こら、楓。おじいちゃんでしょ!ww」
楓「おじいちゃんおじいちゃんww」
俺「ぐぬぬ…」
それでもおじいちゃん
頑張って肩車とかしてあげたらめっちゃ喜んでくれて
こっちまで嬉しくなったww
37:名も無き被検体774号+:2012/01/30(月) 17:15:00.26 ID:K4CFZ77s0
読んでるぞ 早よ早よ
38:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 17:18:28.79 ID:2OGAv+e80
彩「めっちゃ懐かれてるじゃんww」
俺「不思議と昔から老人とちっちゃい子には懐かれるんだよ」
彩「それでも楓が人見知りしないなんて珍しいよ」
俺「へー。ちょっと嬉しいかもww」
楓「おじいちゃん、くちゃい!」
俺「…好かれてはなくね?」
彩「wwww」
家に帰ってからは特に何もなくて
楓が寝るまで遊んであげて、あとは彩と話してただけ。
明け方近くまで互いのことを色々話してて
急に彩が喋らなくなって見てみると寝てたww
なんたる速さ。
毛布あげて、なんとなく彩と楓の寝顔を見てると
ほっこりと温かい気持ちになったのを覚えてる。
39:名も無き被検体774号+:2012/01/30(月) 17:20:29.72 ID:wRUgw3UN0
ほう
41:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 17:25:47.38 ID:2OGAv+e80
朝からバイトだったから寝ることもできず
寝ている彩と楓を起こさないように、静かに家を出た。
不思議とその日を境に学校以外でも会うことが増えた。
遊園地、動物園に行ってみたり映画も行った。
嬉しそうにはしゃぐ楓とそれを見て微笑む彩。
彩と楓と3人で歩いてると家族と間違えられたりして
そのことに喜んでる俺がいた。
43:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 17:30:15.78 ID:2OGAv+e80
両親の顔も知らずに育ってきたから
なんかこういうのも悪くないなって思ってた。
家族とかってこういう感じなのかなって。
その反面付き合うことはないって割り切ってた。
というものの俺は春になれば大学生になるわけで
少なくとも4年間は今までみたいにがっつり働くことも出来なくなる。
やっぱり子供がいれば将来うんぬんより
現実を見なきゃならないことくらい俺にも分かってたつも・E
44:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 17:31:16.92 ID:2OGAv+e80
ありゃ、なんか調子悪いぞ。
両親の顔も知らずに育ってきたから
なんかこういうのも悪くないなって思ってた。
家族とかってこういう感じなのかなって。
その反面付き合うことはないって割り切ってた。
というものの俺は春になれば大学生になるわけで
少なくとも4年間は今までみたいにがっつり働くことも出来なくなる。
やっぱり子供がいれば将来うんぬんより
現実を見なきゃならないことくらい俺にも分かってたつもりだった。
辛いと言えば辛かったけど
それよりも彩と会えること、楓と喜ぶ顔が見れることが嬉しくて
こんな関係がこのまま続けばいい、なんて思ってた。
46:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 17:36:03.39 ID:2OGAv+e80
1月のある日、夜中に彩から電話があった。
彩「話あるんだけど、今から会える?」
俺「行けるよー。家着いたらまた電話するよ」
急にどうしたんだろうと思いながら、車で15分ほどの距離を行く。
彩の家の近くにあるコンビニに着いてメールするとすぐに彩が来た。
彩は車に乗り込むと寒い寒い言いながら手を擦りあわせてた。
俺「どーしたよ?」
彩「うん。取りあえず来てくれてありがとうね!」
なかなか事の核心を話そうとしない彩。
雑談しながら時間だけが過ぎて30分ほど経った頃、彩が深呼吸をして話を始めた。
47:名も無き被検体774号+:2012/01/30(月) 17:36:54.75 ID:wRUgw3UN0
ゴク・・・リ
49:名も無き被検体774号+:2012/01/30(月) 17:40:25.86 ID:6G6Oc8N+I
wktk
50:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 17:40:57.15 ID:2OGAv+e80
彩「あのね、今から独り言言うからなにも言わずに聞いてね」
俺「分かった」
彩は窓から遠くを見て、淡々と話し出した。
すごく悲しそうな横顔だったのを覚えてる。
彩「なんかシュン(俺)と居るとさ、理想だった幸せの家族?
ってのが現実になりそうでさ。
だんだん惹かれていっちゃうんだよね。
楓も次いつシュンに会えるのかとか聞いてきちゃう始末。
でも俺は今年から大学生になるわけで
おそらく1番楽しい時期を迎えると思う。
それを邪魔したくないし、負担にもなりたくないの。
だからもう会うのやめよっか」
確かこんな感じだったと思う。
53:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 17:47:06.62 ID:2OGAv+e80
なんとなくこうなることは分かってた。
彩は喋り終わった途端に嗚咽と共に泣き出して、つられて俺も泣きそうになった。
付き合うことはないって頭で理解してても、やっぱり心はそうじゃなくて。
確かに楓も含めて彩のことが好きになってた。
なにか言わなきゃ、って思えば思うほど言葉にならなかった。
ただ車の中は彩の泣く声だけで
もうどうしようもないくらいに苦しくなった。
彩「今までほんとにありがとね! じゃあ…」
俺「あ…」
最後までなにも言えなかった。
彩は車から降りて、振り向くこともなく家の方へ向かっていった。
52:名も無き被検体774号+:2012/01/30(月) 17:43:11.28 ID:Jto0vWwy0
>>1はなんで通信制の高校に通ったの?
通信制の高校から大学て勉強大変じゃなかった?
57:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 17:55:03.18 ID:2OGAv+e80
>>52
中学出たら自然と自立しなさい的な感じだったんで、中卒で働いてた。
それでも夢があって、それには大学に行く必要があったからね。
働きながら高卒の資格がとれる通信制を選んだんだ。
結構頑張って勉強したよ、Fランだったけどねww
彩が見えなくなってから、一気に涙が溢れ出てきた。
もう女々しいったらありゃしないww
割り切ってた俺はどこにいったんだwwww
もう当然、車なんて運転できる状況じゃなかったから
迷惑になるのは覚悟でコンビニの駐車場で2時間くらい泣いてた。
途中で通報されたのか知らないけど、警察のお兄さんに職質されたよww
3時くらいにやっと落ち着いてきて、家へと車を走らせた。
家に帰ると同時に心にぽっかり穴があいたような、そんな虚無感に襲われた。
59:1 ◆NdIRuWm.92 :2012/01/30(月) 18:02:51.18 ID:2OGAv+e80
彩と会わなくなって、俺はもぬけの殻のようになってた。
ただバイトして、寝て食べて。
たった1人の人をなくすだけで、こんなに虚しくなるなんて初めてだったから
本当にどうしようもなかった。
そんなあるとき、学校の先輩から電話があった。
俺「はい」
先輩「今日暇か?」
俺「バイトが終わった後なら」
先輩「じゃあ飲みに行こう! バイト終わったら連絡くれよ」
俺「いや…」
…切れた。
乗り気ではなかったけど、気分転換になればいいかと思い
バイトが終わってから先輩と合流して居酒屋に入った。