キャンプで出会った、廃虚と歌声と「何か恐ろしいもの」→その衝撃の結末は・・・

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141 :4:2011/05/26(木) 19:12:44.69 ID:eyYw6u020
>>140の続き
俺達はすぐにキャンプの準備を始めた。
車から荷物を運び出し、テントを建て石を並べてかまどを作り、薪を集めたり雨対策
にテントの回りに溝を掘ったりしたのだが、早めに到着したこともあり午後2時過ぎ
頃には全ての作業が終ってしまった。
暫らく川に石を投げて水切りなどをしながらgdgdしていると、Aが
「暇だしちょっと回りを探索してみないか?」
と言ってきた。
暇だった俺達は特に反対意見もなくそうする事にした。
川が狭くなっているところから対岸に渡り、来たときから見えていた対岸の砂利道を
上へ上へと進んでいった。
暫らく進んでいると、横道がありその先の森が開けて白いコンクリート製の壁の小さな
建物が見えてきた。
その建物は1階建ての長方形で、山の中にぽつんとあるにしてはやたら小奇麗なのだが、
一見してどういう目的の建物なのかさっぱり解らない。
窓も少なく、その窓も全てブラインドが閉じていて中をうかがい知る事もできなかった。
何かの管理事務所のようにも見えるが、そのわりには他に建物らしきものも周囲に無い。
俺が
「なんだこれ?家じゃないし、何?」
といったが、誰も何なのかさっぱり解らず答えは帰ってこない。
とりあえず俺達はそのまま周囲を探索してみる事にした。
続く

142 :5:2011/05/26(木) 19:13:34.17 ID:eyYw6u020
>>141の続き
探索してみてわかったのだが、この建物はどうも少なくとも今は使われている痕跡が
無いらしいことだけは解った。
理由は簡単で、表の方は砂利が敷いてあるので目立たなかったが、裏の方は雑草が
生い茂り明らかに何年も放置されているのが解ったからだった。
すると、表のほうにいたAが
「おーい、こっち来てみろ」
と俺達を呼んだ。
Aの所に行ってみると、なんとAは建物のドアを開けていた。
C「ちょ、おまえ、流石にそれはまずくないか?」
B「鍵とかかかってなかったのか?」
と言うと、Aは楽しそうに
「鍵掛かってなかったぞ、ドアノブ回したら普通に開いたし」
と悪びれる様子もなく返してきた。
そして俺も
「でもこの建物、明らかに廃墟じゃね?鍵は元から開いているんだし
  ちょっと入るくらいならいいだろ、なんの建物か興味あるだろ?」
俺がそういうと、Aも同意してきたし、BとCも本気で止める様子は
なかったのか「ちょっとくらいならいいか」と返してきた。
俺達は中に入ってみる事にした。
続く

143 :6:2011/05/26(木) 19:14:10.99 ID:eyYw6u020
>>142の続き
中に入ると、室内には調度品のようなものや家具のようなものは
何もなかった。
長い事放置されているようで、部屋の中は非常に埃っぽい。
10畳分くらいの長方形の部屋があるだけなのだが、変わっている
のは、部屋の真ん中に下へと続く階段があることだ。
4人とも黙り込んでしまった。
この状況、流れ的に今更下に行かないわけにはいかない。
問題は誰がそれを言い出すかなのだが、こんな怪しい建物のしかも
地下へと続く階段、あからさまに怪しすぎて誰もその一言をいえないでいた。
暫らくの沈黙の後、最初にBが口を開いた
「下真っ暗だよな?懐中電灯ないし、装備整えて明日で良いんじゃないか?」
最もな意見だった。
そしてこの提案をしたBに俺は心のそこで感謝した。
しかし、Cが唐突に
「明かりなら携帯画面で十分じゃね?」
しかもAもそれに同意のようだ。
俺とBはここで断れば確実に2人にヘタレとからかわれるのが目に見えていた。
ぶっちゃけ怖かったが、4人で下へと降りていくことになった。
続く