キャンプで出会った、廃虚と歌声と「何か恐ろしいもの」→その衝撃の結末は・・・

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144 :7:2011/05/26(木) 19:14:46.88 ID:eyYw6u020
>>143の続き
階段はそんなに長くなかった。
下に下りると、真っ暗でよくは解らないが、どうやら6畳くらいの正方形の
部屋のようだ。
上と違うのは、なぜか部屋の真ん中にユニットバスのバスタブが置いてある。
部屋の中にはそれ以外何も無いようだ。
バスタブの中を携帯の明かりで照らして見ると、中で何かを燃やしたような痕跡
があったが、燃やしたものは取り出したのか黒い煤があるだけで他には変わった
ものは何もなかった。
俺達は拍子抜けしてしまい、なんだこれだけか、とキャンプしている場所に
戻る事にした。
階段を上る時に、俺はなんと説明したら良いのか一瞬人の気配というか、
後ろから誰かが顔を近づけると気配でわかるよな?あんな感覚を感じた。
驚いて後ろを振り向いたのだが、最後列の俺の後ろに誰かいるわけでもなく、
上の3人が「どうした?」と声をかけてきたが、俺はなんでもない、気のせいだ
とそのまま階段を登った。
キャンプ地に戻ると、結構時間が過ぎていてもう夕方の5時近くになっていた。
俺達は夕飯の準備をして飯を食った。
その晩。
俺達4人は焚き火を囲んであれやこれやととりとめのない話をしていたのだが、
ふと気付くとBがやたらと背後を気にして何度も後ろを振り返っていることに
気が付いた。
続く

145 :8:2011/05/26(木) 19:15:25.04 ID:eyYw6u020
>>144の続き
俺が
「B、どうした?なんかいるのか?」
と聞くと、Bは
「あ、いやそれが…いやなんでもない」
というと黙ってしまった。
なんか変な反応だ。
他の2人も気になったのか、まずAが
「おいB、なんか気になることあるならいえよ、余計に気になるだろ」
というと、Cも
「変に隠すと逆にこえーよ」
と冗談半分に言った。
するとBが
「ほんとなんでも無いから、ただちょっとなんか視線を感じるんだよ、
 でもどう考えても気のせいだろ?俺達以外に人の気配無いし」
と言い出した。
たしかに変な話だ、でも俺もさっきのことを思い出して少し気になり
始めた。
AとCも気になったのか全員で懐中電灯を持って周囲を確認する事にした。
続く

146 :9:2011/05/26(木) 19:17:22.43 ID:eyYw6u020
次の投稿で恐らく連投規制に引っかかるので、暫らく時間を空けます。
>>145の続き
懐中電灯であちこちを照らしてみたのだが、やはり人影も動物らしき
姿も何も見えない。
するとCがうおっ!と声をあげて俺の方へ振り向いた。
そして、俺に
「今お前俺のすぐ後ろにいた?」
と変なことを聞いてきた。
もちろん俺はそんな事はしていない、Cには近付いてないことを伝えて
Cに事情を聞くと、昼間俺が感じたのと同じように、自分のすぐ後ろに
人の顔があるような、そんな感覚を感じたらしい。
何かおかしい。
俺がそう思っていると、1人で川の方を見ていたAが
「おい、なんかおかしいぞ、ここなんかいるぞ」
と、俺たちのほうにやってきた。俺は
「なんかってなんだよ、はっきりいえよ」
と言うと、Aはなんだかわからないのだという、なんだか解らないが、とにかく
視線と気配をさっきからずっと感じるんだという。
全く要領を得ない。
埒があかないと思った俺は、とりあえずテントに入ろうと3人に促しテントに
入る事にした。
続く