100:1:2011/10/30(日) 01:36:12.93 ID:uXmFqIlmO
1「マキコさん!シャンパンも買ってきたんですよ」
マキコ「ふーん…(再び即開封)甘い!!やる!焼酎!!」
結局、マキコさんとクリスマスぽい事は何も出来なかったが、なんだかんだ凄く楽しかった。
ご飯を食べた後、マキコさんと飲みながら色々話をした。
マキコ「高校の頃はね、親と仲悪かったのよ、一年くらい口聞いて無かった」
1「なんでですか?」
マキコ「付き合ってた人が居たんだけど、その人と付き合うな!
って言われたのね、でもその人と付き合ってるなんて一回も言った事無かったのに。
何で知ってるのかと思ったら、マキコの日記をずっと勝手に読まれてたんだ」
1「…」
マキコ「そっからしばらく、人を信用出来なかったね」
しかし、今マキコさんは両親と、とても仲良しだという。
マキコさんは言った。
和解するのに、時間は掛かった。
でも、お互いに、本当の本当の本音を言い合わなきゃ意味がないから
無駄な時間だったとは思わない、と
それから、マキコさんとカラオケに行き、5時間くらい歌った。
翌日、私の声は、椿鬼奴みたいになり、一週間くらい戻らなかった
102:1:2011/10/30(日) 02:10:17.55 ID:uXmFqIlmO
続きはまた明日
オマケにマキコさんのエピソードを一つ
マキコさんは下ネタが大好きだった
私はTSUTAYAが大好きだった
そんな私達が、ある時、DVDの話を、していた。
1「マキコさん映画とか見るんですか」
マキコ「見たいねあるのよ!超エロいやつ」
1「なんですか」
マキコ「えーと、杉本あやが出てたー」
1「ああ~、なんでしたっけ」
マキコ「…~と蛇」
1「なんでしたっけ」
マキコ「~~…と蛇」
1「なんでしたっけ」
マキコ「そうだ!ハブと蛇た!!」
1「両方蛇じゃないですか!!?」
A.花と蛇
103:名も無き被検体774号+:2011/10/30(日) 02:10:45.45 ID:0jPgbfSIO
お疲れ様♪
これは19歳の冬?
104:1:2011/10/30(日) 02:14:03.53 ID:uXmFqIlmO
>>103
はい19歳でした
105: 忍法帖【Lv=5,xxxP】 :2011/10/30(日) 09:06:32.51 ID:y0hIT7T1O
>>104
そうか 未成年の飲酒か
107:1:2011/10/30(日) 16:34:08.95 ID:uXmFqIlmO
>>105
そうですあの頃の自分はノータリンだったので
いつか突っ込まれるだろうと思いつつ、お酒絡みのエピソードが多いのでそのまま書きました
まずければもうこのまま終了しますが、身バレ防止でちょこちょこフェイク入れてるので
あくまで、実話に基づいた話と思って頂けたらと思っています
114:1:2011/10/31(月) 14:20:18.14 ID:6TAA1TJEO
年明けて2月
店長が独立の為、藤井さんが就職の為に辞めた
私がここに来てもうすぐ一年、半分のメンバーが入れ替わっていた
仲良しメンバーで残ったのはついに私、マキコさん、翔、の三人
話す時の輪が小さくなったのを日を追うごとに実感していった。
雑貨屋も、怒られながらも続けていたが、
この時、私は3月いっぱいで雑貨屋辞めようかな…
と思っていた
年末年始忙しかったぶんの燃え尽き症候群でもあると思うが、
居酒屋優先の生活に戻りたい、という感情もあると思う。
なんだか寂しくてこれ以上楽しかった生活を変えたくなくて、
楽な方に流されたい、という緩みが私の中に生まれていた
115:1:2011/10/31(月) 14:36:11.62 ID:6TAA1TJEO
そんな事を考えながら、過ごしていたある日
雑貨屋の女性の先輩(ちっちゃくて可愛くて優しくて、
猫村さんみたいだったから以下猫村さん)
が、なんだか嬉しそうに私に話し掛けてきた
猫村「ねえねえ!1さんがかいたコップ!売れたよ!」
私がかいたコップ?
最初訳がわからずに居たが、猫村さんの説明でようやく思い出した。
商品の一つに、自分でかいたイラストをマグカップ出来るという
オリジナルマグカップキットがあったんだが
こういう風に仕上がる、
というサンプルに私のかいたイラストで作ったコップを置いておいたのだ
それをレジに持ってきたお客様が居たという
猫村さんが
「すみません…それは商品じゃないんです」
と伝えたら
「この絵が好きだから、いくらでもいいので売って欲しい」
と言われ、売れたという事だった
私はずっとポカンとしていた
作業も遅いし、店長に怒られてばかり
毎日びくびくしながら、行きたくねー、と思いながら居る私が、ここに勤めている意味
私はこの店で、初めて役に立ったのだろうか…?
帰り道、歩きながら考えていた。
色々考えながら、思い出したのは、
確かに確かに小さい頃は私は絵を描くのが好きだった事。
コンクールの為にデッサンや色を指定されたり、
描きたくない物をかかされるようになる前は
確かに私は絵を描くのが好きだった
専門に居た頃に、この事を思い出した事は一度も無かったのに
116:1:2011/10/31(月) 15:00:28.65 ID:6TAA1TJEO
この事をマキコさんに話した
するとマキコさんは
「好きじゃん、あんた絵描くの。
あんた絵描いてる時真剣に楽しそうだから、
そん時だけはなんかイタズラできないもんww」
私は居酒屋でも看板やメニューの挿絵を描いていたので、
マキコさんは私が絵を描いているのを見た事がある。
マキコさんに楽しそうだ、と言われたが、私はただ店長に描いて、
と言われたから描いてるだけのつもりだった
専門を辞めた時点で、私の「絵」という物は終わったと思っていた。
この先の人生は絵にまったく関わらない道を進む。
(大袈裟かもしれないが、小学生時代と高校二年間くらいは
本当割と義務的に絵を習っていたので、好きとは思わなかったが、
絵が自分の中を占める割合は大きかった)
しかし、働きながらも、私はなんだかんだ絵を描いている
しかも専門や昔の頃よりも楽しそうらしい
専門から社会、というフィールドに移って、絵がわずかながらも役に立っている
今までなんとなくやってた「絵」という物が少しは活かされている
ずっと不安だった
「専門を辞めて、まともに働いている人は少ない」
という言葉
この時、私はやっと、悪い方には向かっていないはずだ
という確信が持てるようになった。
雑貨屋を3月いっぱいで辞めようと思っていた事は、この時はもう忘れていた。
117:1:2011/10/31(月) 15:17:52.75 ID:6TAA1TJEO
この事があってから、雑貨屋の仕事にも結構前向きに取り組むようになっていった。
そんなある日、店内で作業をしていたら店長にレジの中に呼ばれた。
また怒られる…とドキドキしながら向かったら、パソコンを向いていた店長に尋ねられた
店長「ねえ、次入れる商品なんだけど、どっちがいいと思う?」
1「え!」
店長「え!じゃなくて、こっちとこっち、どっちがいいかな」
1「えー、こっちですかね…」
店長「うーん、でもこっちは去年入れた時あんまり売れなかったんだよね」
1「じゃ、じゃあこっちですかね?」
店長「でも最初はこっちがいいと思ったんでしょ?真剣に考えてる?」
何なんだ…新手のイジメかと思いながらも話し合い、
結局店長押しの方に決まり、作業に戻ろうとした
すると、ぽつり、と店長が呟いた
「1さんがポップかいた商品、よく売れるよ」
店長に、初めて、褒められたのだ
と気付くまでに時間が掛かった。
冷静を装っていたが、内心天井まで跳ね上がりたい位嬉しかった
やったやったやったぞー!という心の声が私のやる気のエンジンをオンにしたのであった。
118:1:2011/10/31(月) 15:21:44.66 ID:6TAA1TJEO
それから5月くらいまでは、一番精力的に働いたと思う。
今度はいい意味で忙しくて、もう寂しいという気持ちや辞めたいという気持ちは無かった。
ここまでは順調だったが、その年すっかり暖かくなってきた頃に掛かってきた一本の電話が
私の運命を変えることになった
119:1:2011/10/31(月) 15:28:59.93 ID:6TAA1TJEO
その日の仕事終わりの夜、実家の姉からから電話が掛かってきた
始めは軽い近況報告だったが、何かいつもと雰囲気が違う事は感じていた
少しの沈黙の後、一切冗談の無い声で姉が呟いた
「1さ、もう学校行ってないのに、いつまでそっちに居るの?」
いきなりそんな事を言われ、カチンときた私は、
ちょっとキレ気味に仕事やってるし辞めるわけにはいかない
仕送り貰ってるわけじゃないんだから、とやかく言われたくない
と
そんな私の言い分に、姉は私よりも更にキレ気味の声で言った。
「お母さん達黙ってるからあんたは知らないだろうけど!
こっちは今大変なんだよ!!それなのに何であんただけ勝手に過ごしてるの!?」
何の話か分からず動揺していたら、姉が少づつ話し始めた。
姉から聞かされた内容を私は今まで一切知らなかった
120:1:2011/10/31(月) 15:39:59.09 ID:6TAA1TJEO
そう大昔の話じゃないので覚えている人もいると思うが
某食品会社の汚染米事件。うちの実家はお菓子会社を経営してて、
米粉を使ったお菓子も多く作っている
その事件後、その某食品会社から仕入れた物を使っている疑惑がある会社として
うちの会社の名前が新聞に載ってしまったらしい
もちろんうちの会社は某食品会社の米粉なんて使っていない
記事は嘘だった。
しかし、新聞を見た取引先がいくつもうちとの契約を打ち切ってきたという
そのせいで会社は大赤字。お母さんは体重が10キロ近く減り、
お父さんはノイローゼ気味
更に悪い事は重なるようで、おばあちゃんが交通事故にあった
幸い命に別状は無かったが、歳なのでかなり気落ちしている
私はこの年、正月実家に帰らなかったので、何も知らなかった。
電話で話す両親はいつも元気そうに、仕事頑張ってる?としか言ってこないから。
頭をハンマーで殴られたみたいな衝撃だった
121:1:2011/10/31(月) 15:43:18.40 ID:6TAA1TJEO
すみません、なんだか思い出して疲れてきたのでちょっと休憩します
今日中に終わらせるのはやっぱり無理かもです…
でも大分クライマックス入ってきたのであと少しお付き合い頂けたらと思います
122:名も無き被検体774号+:2011/10/31(月) 18:38:07.62 ID:yPVTV95M0
今日中とか決め込まなくていいと思うんで、ぼちぼち書いてください
123:名も無き被検体774号+:2011/10/31(月) 20:51:56.83 ID:bBDpfkUm0
うむ。読みやすいし面白い
ゆっくりでいいよ。
126: 【大凶】 :2011/11/01(火) 18:24:37.31 ID:/aaePJ6h0
wktk
128:名も無き被検体774号+:2011/11/03(木) 14:22:27.46 ID:DgW36W170
期待age
132:1:2011/11/04(金) 14:34:03.21 ID:LgOIUAUSO
電話を切った後、私は考えた。
帰った方がいいのだろうか。いや帰った方がいいに決まっている。
今家賃や光熱費などの必要経費は、実家に帰れば要らなくなるので、
その分家に入れられるし
何より精神面で傍に居て支えてあげられる
でも正直な本音は帰りたくなかった。
最初に書いた通り、私は社会に出れば本当に仲のいい友達と呼べる人なんて
そう出来ないと思っていた
マキコさんと仲良くなってその考えは少しづつ変わっていったが
結局、近くにいなければ、マキコさんとも次第に疎遠になっていくだろうと思った。
高校で別れたり進学や就職で別れた友人達とは必ず、
「すぐに会える」「絶対に年に何回か集まろう」
と言うが、現実それはあまり叶ってこなかった
別に縁が切れるわけではないが、お互いに忙しかったり、
新しい生活優先になったりで、都合が合わなくなってくる
何回も断っているうちに、お互いにもう諦めてしまう。
諦めてしまえば、会わなくても、平気になってしまう。
マキコさんとそうなるのが私は怖かった。
その日の夜は眠れなかった。