つまり、歓楽街として存続し続けていることは決して自明のことではない、ということやが
日本国内でかつて歓楽街として栄えた場所の多くは衰退しているか、完全に消滅してしまっている
にもかかわらず、グローバル都市である東京、金融の集積地であり常に変化していく大都市の都心にあって、なぜ歌舞伎町はその姿を保ち続けているのか?
これがワイが受けた講義のテーマや
結論から言うと、「媒介」が行われているから…なんやが、これだけじゃあ何のことかさっぱりわからん
歌舞伎町におけるおける媒介とは何なのか、それが成立する条件は何なのかなどを、あまりまとまりはないが適当に説明していくで
まず歌舞伎町を歓楽街たらしめている風俗営業店についての行政的な区分をちょっと説明しておきたい
風適法(風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律)では、風俗営業を大きく分けると次の二つの区分があるんや
・風俗営業
・性風俗関連特殊営業
風俗営業ってのはざっくり言うと「接待」サービスを提供している店のことや キャバクラ、ホスト、バー、クラブなど
性風俗関連特殊営業は、いわゆるみんなが「風俗」と呼んでいるものや
「本番なき射精産業」なんて呼ばれたりもするが、ようするにエロいことをする店のことやな
んでこっちはさらに、「店舗型性風俗関連特殊営業」と「無店舗型~」の、大雑把に二種類に分けられる
店舗型ってのは文字通り店舗を持ってる店のこと(ヘルス、ソープなど)で、無店舗型はデリヘルなんかやな
ここでちょっと注意しておきたいのは、開業する際に、風俗営業の場合は許可制やが、性風俗営業は届出制であるってことや
これは要するに、性風俗みたいな大変いかがわしいものを国として認める、許可するという立場はとりにくいので、届出制ということになってるんやな
この話は一旦置いといて、次は歌舞伎町の歴史みたいなことについてかなりざっくり書いていこうと思う
ここでいう歌舞伎町ってのは現在の歌舞伎町1丁目のことやね 2丁目ができるのは1978年になってからやから
都市計画を立てるにあたって区画整理組合ってのが結成されたんやけど、そのメンバーで土地を細かく所有しあうことによって、大資本による独占を防いできたんや
それが今日の雑居ビルの乱立につながってるわけやね
1950年代ぐらいまでは日本全国に零細自営業店がたくさんあったんや
こういうところは価格設定がいい加減だから物価が安定しないし、加えて闇市まで出てきて問題視されるようになった
そこで1963年に商店街振興組合法ってのができて、専門店の集合体としての商店街を形成することで物価を安定させようって動きが日本全国で出てきたんや
その流れで、歌舞伎町でも、さっきの区画整理組合を前身とする歌舞伎町商店街振興組合が誕生したんや
この組合は歌舞伎町という町の形成・発展に重要な役割を果たしてきたアクターで、この話のテーマとも大きくかかわりがあるんや