36:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:22:20.69 ID:SfrOoNuP0
そうして、式は始まった
俺はひたすら顔が見えないようにカメラや柱で顔を隠しながら
ごまかしごまかし撮影を進めた
なんて声をかけていいかわからなかったんだ
挙式が終わり、リラックスしている出席者の人たちの様子を撮影しようと、
出席者たちが披露宴前に通されるかなり大きめの広場でうろうろしてた
当然出席者達の中には高校時代の同級生も何人かいて、後ろから声が聞こえた
「ねーあれ俺じゃない?」「え、うそ?出席者の中に?」
「違う違うほらあの人」「えー・・・違うくない?」
「いや絶対そうだって!話しかけてみよう!ねー俺!」
きたかー・・・と思いつつ無視するわけにもいかないので振り返ると、同級生の1、2がいた
40:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:29:53.28 ID:SfrOoNuP0
俺「おー・・・どっかでみたことある顔だと思ったらwww何やってんのこんなとこでwwww」
同1「いやいやww結婚式中ですけどなにかwww」
同2「びっくりしたー、
あんたこそそんなでっかいカメラもってこんなとこで何やってんの?」
俺「盗撮だよ盗撮ww」
同1「おいwww」
同1、2とは高校以来顔をあわせていなかった
ボーイッシュな1とお姉さん系の2はクラスでも目立つグループだけど、
二人とも頼られるタイプでだれとでも仲が良かった。もちろん俺とも彼女とも
41:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:36:56.05 ID:SfrOoNuP0
俺「まあかくかくしかじかでね、こっちでこんなことやってんのよ」
同2「へ~まさかこんなとこで会えるとはね」
俺「まったくだ・・・あー、今日あいつの結婚式なんね」
同2「・・・みりゃわかるでしょ」
同1「あれ、俺呼ばれてないのwwwww?」
俺「カメラもってるからね」
同1「ぷっwwwかわいそwwあんた仲良かったのにwww」
俺「あー、ねww」
同2「・・・ちょいちょい聞いてるよ」
俺「あー・・・まじっすかw」
42:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:37:47.26 ID:SfrOoNuP0
同2「うん。大丈夫?」
俺「まあ仕事だからねwww」
同1「え、なになに?ww」
同2「なんでもない。今日あの子とは?」
俺「・・・とはとは?」
同2「・・・あっそ。なんも変わってないねあんたw」
俺「お前もなw」
同1「なになに?なにがあったの?」
俺「こいつもなwwww」
同2「そうだねw」
同1「え、なになに?」
俺「そんじゃ、仕事にもどるわ」
同2「うん、あ、このあとどっかご飯でもいく?」
俺「あー、ごめんせっかくだけど会社にもどらなきゃいけん。また今度な」
同2「そっか。仕事がんばってね」
同1「よくわかんないけど、盗撮は犯罪だからね!www」
俺「新聞にのったらよろしくwwんじゃまたね」
そこで二人と別れ、編集をするため自分のPCがある部屋へと向かった
44:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:44:33.08 ID:SfrOoNuP0
彼女にはあまり友達と呼べるような人はいなかった
いや、いないわけではないのか。同1、2もいたし
ただなんというか、彼女はひとりでいることが多かったんだ
それは彼女が嫌われてるというわけじゃなくて、なんとなく一人でいることが当然な感じ
なんといったらいいんだろうな。いるよなそういうやつ?
別に仲が悪いわけではないんだけど、一人を好むような子
彼女はそういう子だった
45:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:46:40.23 ID:SfrOoNuP0
2年生の文化祭のとき、各クラスで出し物とか展示物つくるんだけど
俺はその実行委員長みたいなのに選ばれたのね
めんどくさいなーwwwとかいいながらまんざらでもなく
俺のクラスは、学校近くの地形をデフォルメして模型にしよう!みたいになった
結果、なんだかよくわからない賞をもらったりした
展示が終わって最後の片づけをするときに、
皆帰ったかなんかで、俺一人教室で作業してたのね
「やべーwww一人で片づけする俺かっこいいwwwwww」なんて思いながら
そうしたら、彼女がひょこっと教室をのぞいていた
俺「うおっびっくりしたw」
女「・・・一人で片づけ?」
俺「そそwwえらいっしょwww」
女「ばーかw・・・手伝う」
俺「は?いいよ別に、ほかのクラス回ってみたら?」
女「いい」
俺「いや、でm」
女「いいの」
俺「・・・はい」
そういって片づけを手伝ってくれた
すげーうれしかったなあ
いい匂いがするなーなんて思いながら、始終勃起してたけど
46:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:50:06.60 ID:SfrOoNuP0
俺「ありがとねw」
女「のどかわいた」
俺「おごらせていただきゃす!」
女「一番高いのね」
俺「」
俺「・・・文化祭楽しかった?」
女「んー・・・全然。しょぼいし」
俺「まあなww」
女「一緒に過ごす人もいないし」
俺「あー・・・同2とかは?」
女「同1とかいるし」
俺「一緒に回れば?」
女「団体行動嫌い」
俺「www」
47:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:54:35.94 ID:RkUP3DfH0
やばい気になるうううううううううう
48:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:56:30.22 ID:SfrOoNuP0
1年2年とクラスが一緒で、おれがよくちょっかいかけてたこともあって、
彼女のことは何となくわかってきていた
成績優秀なこと、がんばりやなこと、極度の人見知りなこと、
意外と腹黒いこと、前髪を伸ばしているのはコンプレックスな一重を隠すため、
笑うとむっちゃかわいいってこと
そんで、俺は彼女が好きなんだってこと
くさい?加齢臭のにおいがするって?
49:名も無き被検体774号+:2012/04/15(日) 01:58:12.95 ID:SfrOoNuP0
女「俺はどうしてたの?」
俺「俺?男友達とずっと図書室でマンガ読んでたよwww」
女「ばかww彼女はいないんだっけ?」
俺「募集中ですハイ」
女「マンガ読んでたら無理だねw」
俺「うっせえww」
普段彼女はあまり笑わないほうだったと思う
長い前髪にかくれてぶすっとした顔をいつもうかべていた気がする
それでも俺の前ではよく笑ってたとに思う。
少なくとも俺だけはそう思っていたし、そう思うだけでよかった