SとAには、その後沢山不思議な話を聞いて別れましたとさ。
——以下、Sの弟の話——
Sが昔山に行ったときついて来た幽霊『カケル』くんが居る。
長くなるから詳しいとこは省くね。
んで、S家までついて来て、普通にみんなカケル君を認めて暮らしてるそうだ。
あるとき、S弟が泣きながら家に帰って来た。
「どうしたの!」Sが尋ねるが、犬に追いかけられただけだと言う。
でもカバンの中に入っていた筆箱がボロボロだから、おかしい事に気付いた。
次の日、カケル君に「今日、S弟についていってみてくれない?」と頼んで見る。
昼休みのカケル君の報告によると、S弟はどうやらいじめられているらしい。
Sは弟と同じ学校だったから、クラスを覗きに行ったんだって。
教室からすごい音が聞こえて来た。
弟の机は投げ捨てられ、鞄で殴られている。
もうクラス全体が、そう言う雰囲気に慣れてるみたいだった。
「……」言葉も出ずにSは震えた。
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