58: 名も無き被検体774号+ 2014/03/12(水) 08:48:50.54 ID:zSMs1Lti0
「お前は俺を責めてるんだな」
「ああ、そうだよ」
それはもう、はらわたが煮えくり返る思いだった。
その腹の内だって、九割が嫉妬のようなものだったのだけれど、あえて残りの一割のことについて述べさせてもらうならば、
ユウキがうちの学校に来さえしなければ、先生は、未だちゃんと先生として学校にいたはずなのだ。
「ユウキ」
自分でも驚くほどに、平坦な声だった。
それは、尋問の声音だ。
「僕が先生のことを好きだと言ったとき、どう思った」
「馬鹿馬鹿しいと思ったよ」
ユウキのほうも、取り繕うことを辞めたようだった。
「馬鹿馬鹿しいと思った。こいつの言う『好き』なんてのは、俺の言うそれとはまったく別の、低次元のものなんだろうなって思った」
「どうして?」
「根拠なんてない。だけど今でも思ってるよ。俺がこんなに想っている以上にあいつのことを、想っている人間がいるわけないんだから」
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