オラは、大人になったのだろうか。ひまわりはどうだろう……
でも、彼女との想い出を振り返ると、自然と笑顔になれる。だったら彼女は、きっと、あの日話していた通りの大人になれたんだと思う。
――そしてそれは、オラが生涯、誇りに思えることだと思う。
(……父ちゃん、母ちゃん。これで、良かったんだよな。オラ、頑張ったよな。最後まで、ひまわりは笑顔だったよ。これなら、褒めてくれるよな……)
天井を見上げ、心の中で父ちゃん達に報告する。
大きく息を吸い込み、息を深く吐く。
胸の中は、どこか穴が空いているような気分だった。それでも、それ以上に暖かい。
「――よし!掃除を始めるかな!」
何かを奮い立たせるように、少し声を強く出す。そして、掃除に戻った。
――ピンポーン
「……ん?」
その時、ふと玄関からチャイムが鳴り響いた。
「誰だろう……」
掃除を一時中断し、玄関に向かう。そして鍵を開け、少し古くなった玄関を開けた。
「――はい」
「……こんにちは、しんのすけさん」
そこには、笑顔で会釈するあいちゃんがいた。
「あれ?どうしたのあいちゃん……」
「あら、私が来てはいけないんですか?」
あいちゃんは、少し意地悪な笑みを浮かべる。
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