「式は、近親者だけでするって。あいちゃんにも招待状が届くはずだよ。かなり急な日取りだけど……風間くん、時間ないし……」
「……そうでしたね。風間くんは……」
ふと、あいちゃんは表情を伏せる。
祝福したいが、素直には出来ない……そう言った顔をしていた。
……風間くんは、間もなく海外へ出発する。
海外の支社では、しばらく忙しいだろう。新しく出来る支社なら、それも仕方ない。
おそらくは、数年……下手すれば、それ以上は帰らないだろう。
「……しんのすけさん。ひまわりちゃんが風間くんに付いて行くということは……」
「――あいちゃん。今は、二人を祝福しよう。そして、笑顔で見送るんだよ」
「……はい」
あいちゃんは、沈んだ表情のまま小さく頷く。
……ひまわりの結婚式は、間もなくだ。
~式当日~
「――しんちゃーん!」
外にいたオラへ、まさおくん、ねねちゃん、ぼーちゃんが声をかける。
振り返れば、そこには、スーツやドレスを着こなした、笑顔の三人が。
……笑顔、ということは、まさおくんは、まだねねちゃんの本当の気持ちを知らないようだ……
「ん?どうしたのしんちゃん?なんか顔に付いてる?」
まさおくんは、不思議そうな顔をしていた。
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