そしてぼーちゃんとねねちゃんは、オラの前を歩き始めた。
楽しそうに会話をする二人。
ぼーちゃんはさることながら、ねねちゃんの笑顔には、どこか見覚えがあった。
――幸せそうに、朗らかに笑うその笑顔……それは、確かさっき幼稚園で見た……
(………………まさか……)
……オラは、思い込んでいたみたいだ。
ねねちゃんが気になっているのが、まさおくんかチーターである、と……
(………まさか……ねねちゃんが言ってた、“気になる人”って………)
オラの中で、バラバラのパズルのピースが、一つになった。
そんなオラの前を、ねねちゃんとぼーちゃんは並んで歩く。とても、幸せそうに……
……さすがのオラも、まさおくんに同情するしかなかった。
確実に彼は今、かすかべ一の、不幸な青年であるのだから……
オラ的まさおくんの悲劇から、1ヶ月ほどが経過した。
まさおくんは、いまだにねねちゃんの本当の気持ちに気づいていないようだ。
そういう言い方だと、実はねねちゃんがまさおくんを好きなように聞こえるが、そういうわけではない。
日本語とは、同じ言い方でも様々な意味合いを持つものだと、一言添えておくことにする。
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