高校の時に1人で天文部を謳歌していたら・・・

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250: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 02:10:58.72 ID:sDW+XZlQ0
七月も終わりの頃、珍しく佐倉先生が朝から部活に来ていたので
一緒にご飯を食べながら合宿での計画を立てた

この季節に見える星等も調べたかったが、
佐倉先生が「綺麗ならそれでいい」というので計画は

主に昼間の過ごし方に重点を置くことになった

ご飯は皆で作るとして、昼間は何をするか

冬ならスキーが楽しめるらしいのだが生憎季節は真夏、雪どころか雨すら珍しかった

仕方がないから各自遊び道具を持って現地で何をするか決めることになった

吉井と田村さんには俺が連絡することになり、俺はこの夏初めて携帯電話を買った

251:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:12:11.87 ID:E+PHQUWnO
かなり面白いわ

253:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:13:57.97 ID:XWT46leS0
とりあえず、壁殴り代行さん予約

255: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 02:15:13.16 ID:sDW+XZlQ0
実際のところは別にアニメ的でも漫画的でもなんでもない事なんだけど

当時の俺はアドレス帳にある三件の家族以外の連絡先を見て良くニヤついていた

そんな感じでドキドキしながら七月は過ぎ、
相変わらず佐倉先生としか会わないまま合宿の当日を迎えた

前の日はワクワクして眠れなかった

256:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:16:10.41 ID:pQ6WyWXi0
なにかが起こる予感……

261: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 02:20:54.63 ID:sDW+XZlQ0
合宿当日、俺は待ち合わせの一時間前に集合場所に向かった

何回も荷物を確認して、今日の服装がへんじゃないかもチェックした

なんせ家族以外と休日に外に出るなんて小学生ぶりだ、
服も妹に頼んで買い物に付き合ってもらった

三十分も待つと一人目の参加者が現れた

吉井だ

吉井は馬鹿みたいに真っ白なワンピースから馬鹿みたいに太い四肢を出して
のそのそとこちらに這ってきた

額からは汗がだらだらと垂れてまるで蒸気機関車のようであった

262:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:22:28.67 ID:ceB5wWlJ0
真っ白なワンピース…
天使じゃん

263:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:23:34.08 ID:chhIjbwO0
容易に想像できた

265:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:24:43.01 ID:Gz490CDm0
佐倉先生が羨ましくて仕方ない

266: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 02:25:49.92 ID:sDW+XZlQ0
吉井は俺を見るなり嬉しそうに手を振ってきた

俺は紳士的に控えめに手を振り返した

確かに服は可愛い、服は可愛い

しかしまて、その服はお前でないと俺に言っている「今すぐ脱ぎ捨ててジャージを纏え!」

本心ではこう言いたかったが、天文部のために休日を潰してまで参加してくれた吉井を
部長として丁重に扱う義務が俺にはあったので

「可愛い服だね、吉井さんはせんすがいいなぁ」

と適当にほめておいた

267:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:26:56.32 ID:FxfxyZF7O
吉井=咲のドム

276: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 02:33:01.69 ID:sDW+XZlQ0
吉井との遭遇から十分二人での沈黙はかなりきつかったが、
集合時間二十分前に田村さん御一行が到着した

田村さんは魔女の宅急便の絵描きの人みたいな恰好をしていて、正直ごちそうさまでした

残りの二人は、一人はハリセンボンの死神に似てて、
もう一人はいまどきの普通の女の子だった

確認

吉井、デブ

田村さん、声優の後藤沙緒里さんみたいな感じ、あんなに美人ではないが

木村、死神

内田、普通

278:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:34:55.88 ID:3LHYfWCx0
死神わろた

282: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 02:37:32.61 ID:sDW+XZlQ0
それからしばらくして集合時間を十分くらい越してから佐倉先生が来るまで到着した

佐倉先生は「すまん、ジブリが」とか言い訳してたけど、
珍しくジュースとお菓子を買ってきてくれたから許した

言い忘れたが今回の旅行は佐倉先生の運転で行くことになっていた

正直子供みたいな先生に命を任せるのは心配ではあったが
大丈夫と言い張るので車で行くことにした次第だ

283:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:39:43.58 ID:FxfxyZF7O
田村さん御一行は学年一個上?

287: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 02:48:11.36 ID:sDW+XZlQ0
>>283
全員一個上

287: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 02:42:01.69 ID:sDW+XZlQ0
車の中は以外だけど快適だった

俺は先生の命令で助手席に座らされて
先生の話し相手になっていたから参加はできなかったが

他の女性陣達は後ろでトランプなどを行いすっかり打ち解けたみたいであった

観察していると、どうやら田村さんの友達は良い人みたいで
特に死神は明るくトークが中々に面白く見直した

吉井も案外話を聞いていると普通の女の子だった、デブだが

まぁ、車の中はそんな感じで特に何もなかった

佐倉先生の運転してる様子がやけに一生懸命で可愛かったとか、
高速で届かなくて大変だったとか

出来事と言えばそのくらいだ

なんだかんだで佐倉先生としか会話しないまま車は長野に到着した

都会のゴミゴミした空気とは違い空気が澄んでいるよう気がして、
急に気持ちまで大きくなって

佐倉先生の事をさくちゃんて呼んできた、当然すねを蹴られた

田村さんに聞いたのだが、二年女子の間では佐倉先生はさくちゃんとよばれているらしい


289:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:43:47.53 ID:FGHDGokQ0
>>1はデブに恨みでもあんのか?ww
デブの書き方に悪意を感じるんだがww

293:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:48:45.29 ID:BNrkduAe0
佐倉先生ほしいな~
これ先生ルートでいいじゃん

299: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 02:56:58.54 ID:sDW+XZlQ0
合宿所はコテージみたいな感じだった

中に入ると少し埃っぽくて止まるには少しあれな感じだった

そこでお昼も近いこともあり登板を決めて掃除と買い出しをすることになった

話しあった結果女の子に買い出しに行かせるのは危ないと俺と吉井が買い物に行くことになり

その他のメンバーで合宿所を掃除することになった

お店がある所まで徒歩で片道二十分、吉井がいることを考えると四十分はかかると思われた

佐倉先生が車を出せば早いのではと提案したが「疲れた」と言われた

疲れたなら仕方がない俺はそう思った、この頃には俺は佐倉先生の言うことなら
大体許す程度には佐倉先生との上手い付き合い方を身につけていた

かくして、デブを引き連れての従軍が始まった

302:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 02:58:12.07 ID:BlfgAZ9S0
面白いな
>>1はいい奴っぽいのになぜ友達いないんだろ

305:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 03:00:05.42 ID:QpWl6mir0
高校やり直したい
俺もぼっちだったけどぼっちなりに何か珍しいことすればよかった

308: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 03:03:07.88 ID:sDW+XZlQ0
歩き始めてしばらく、俺と吉井は一言も会話をしなかった

特に会話の内容も思いつかなかったし吉井と仲良くしたいとも思っていなかったからだ

意外だったのは吉井が案外テキパキと軽快な足取りで歩くことだった、
額からは滝のような汗を流しているし

ワンピースも少し透けてて見苦しいのだが、
吉井はペースを落とすことなく俺の歩くペースについてきていた

普段なら吉井に気を使うことなんてしないのだが俺は思わず吉井に話しかけていた

313:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/09/08(木) 03:07:12.37 ID:NHx2rRKS0
さくちゃんなら今俺の横で寝てるよ

314: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 03:08:11.42 ID:sDW+XZlQ0
「なぁ、もしかして無理してる?」

俺のいきなりの問いかけに吉井はフゴっとびっくりしたのか鼻を鳴らした

「いや、汗すごいしきついなら少し休憩する?」

立ち止まると吉井はさらに凄い量の汗を垂らしたので、
俺は少しびっくりしてつい優しく接してしまった

「ず、ずごじだげ!!」

なんかもう吉井も必死だったので俺たちか木陰に行き休憩することにした

317: 忍法帖【Lv=12,xxxPT】 :2011/09/08(木) 03:13:02.95 ID:sDW+XZlQ0
木陰にいくと凄い音を立てながら吉井が草の絨毯の上に腰をおろしていた

あまりに汗が凄かったので、俺はまだ開けていない水のペットボトルを吉井に渡した

水を受け取ると吉井はお礼を言い水を貪るように飲みほした、
俺はなんだか申し訳がない気持ちになって吉井にペースを提げて歩く提案をし

それからはなるべく吉井に話しかけるようにした