43: >>1 2012/01/14(土) 04:06:45.16 ID:Bbhflozx0
「ご逝去されたんですか?あの、すみませんでした。何も知らずにずかずかと」
なんて地雷を踏んでしまったのだと後悔した。
傷付けてしまっただろう。
「君がそんなこと知っていたら警戒しちゃうよ。生きてなくとも自慢の娘なんだ。別嬪だろう?」
私に似たのかな、と豪快に笑う彼が会長である理由が分かった気がした。
結局ここでも私は身の上話をするはめになった。
同情されることは好まないので、なるべくあっさり事情を話したつもりだったけど、話し終える頃には彼は目に涙を貯めていた。 「…」ぐすん
「すみません、そんな大それたことでもないのに…」
「アヤ(仮名です)、苦労したんだなぁ…」
「アヤ?」
「娘の名前だよ」
「??」
「毎月少額でいいから振り込ませてくれないか」
同情されることは好まないので、なるべくあっさり事情を話したつもりだったけど、話し終える頃には彼は目に涙を貯めていた。 「…」ぐすん
「すみません、そんな大それたことでもないのに…」
「アヤ(仮名です)、苦労したんだなぁ…」
「アヤ?」
「娘の名前だよ」
「??」
「毎月少額でいいから振り込ませてくれないか」
突然の申し出に硬直した。
「お気持ちは嬉しいですがそうしていただく理由が私には…」
「何を言うんだ、君はアヤに似ている」
「理由になりませんよ」
「娘に似た子が苦労をしているのに放っておけないよ、放っておきたくないよ!」
「でも無償でそれは流石に」
「じゃあ…仕事を与えよう」
名案だと思った。
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