結局、先生に許可を貰って生徒会執行部は生徒総会に併合された
先生もそれぐらいならいいよってことで以外に簡単に承認された
でも、実はこれは中村の罠だった。
生徒総会というのは生徒会における最終決定機関だったんだ
今まで空気な存在だったから誰も気づかなかったけどこれはヤバかった
本来なら、
執行部で可決→先生の許可→総会で可決→施行
って流れで進むんだが総会を抑えれば
総会→施行
といった感じ先生の許可なしに校則を作れるようになるんだ
当然だな
まぁ一般生徒からすれば不思議かもしれんな
さらに生徒総会になったことで選挙管理委員会も抑えることになった。
今までは総会の下に選挙管理委員と生徒会執行部が同位で存在してた。
でも執行部が総会になったことで生徒会の下に選挙管理委員を置く形になったんだ
つまり、生徒会は選挙を操作できる力も新しい校則を作る力もできた
先生も生徒もこのときは誰も気づいてなかった。
勿論、こういったことは生徒会新聞には載らなかった
そうするうちに副会長2人が生徒会をやめた
女子ということもあってかその二人は生徒会の空気になじめてなかった
その上中村が言ったことは全部可決されるのに対して副会長の提案はほぼ否決されてたからやめる気持ちはよくわかった
結局中村が解任要求する形で副会長2人は消えた
生徒会は6人いなければ成立しないと言われたがそれはもう過去の話
中村によって、生徒会は1人以上で成立するように変えられてたんだ
そして数日かたったころ
公約通り、外出許可証無しでの外出が可能になった
これで昼飯を外に食いに行けるようになった
これだけで中村はもう英雄扱いだった。
クラスでもすごいすごい言われてた。
俺も中村の仲間ということもあってだいぶちやほやされた。
それもあってか俺のコミュ症もちょっとずつだが治ってきていた
でもこの頃になると先生から中村が目をつけられ始めた
最初に文句を言ってきたのは生徒会の顧問だった
中村は非合法的な手段は何一つ使ってないと反論してた
副会長やめさせたことでかなり先生はおこってるらしかった
中村は先生に対してただ悪いことはしてないとだけ言っていた
そんなある日
中村が全校集会で話があると言って教壇にたった
なんとそこで顧問の批判を始めたんだ
顧問は私を生徒会からやめさせようとしている
これは生徒の自治権の侵害であり決して従うことはできない
みたいなことを言ってた
そして全校生徒に生徒には先生への解職要求権があることを説明し始めた生徒会員には先生を解職させられる力がある
生徒会員は執行部とは別物で学校の生徒がほぼ強制的に入会させられる会の会員のことつまり、担任の先生をクビにさせようぜって考えに賛成してくれってことだった
結局、クビになるのを恐れて顧問は自分から生徒会の顧問を辞めた
その後中村は校則を変えて生徒総会は顧問不在でも成立することになった
また、その顧問の承認は生徒総会により決められることになった
つまり、生徒会は顧問なしでの活動が可能になったんだ
こうして1年後期の生徒会は終わった
中村のやりたい事はなんなんだろう
2年前期は中村が生徒会長をなった。
俺ら中村グループも引き続き副会長、書記、会計に当選した
前期同様、中村グループに属さない立候補者は過半数に満たず不信任となった
結局、メンバーは変わらずってことだ
生徒会も2年目となるとメンバーともかなり仲良くなってて土日も遊ぶ仲になってた
でも中村とはクラスも別になって生徒会以外では合わなくなった
生徒会新聞は引き続き中村が書くことになった。
ぶっちゃけ、書記だった俺はあんまり仕事した記憶がない
新しい生徒会が成立して数日後、去年の削った予算分から扇風機が置かれ始めた
中村は扇風機の設置を1年生から順番に配置することにした。
2、3年からは不満も出たが、去年外出許可無しの功績の影響が強く我慢してくれた
1年の中でも中村すげーみたいな空気が出来始めた
2年で会長になったこともあって中村はどんどんと校則を変え始めた
生徒会の権限は次々に生徒会長へと集約されていった。
そして、選挙管理委員を廃止した
廃止については全校生徒に投票させたが廃止は可決された
それもそのはず、生徒会新聞で前から中村は選管叩きを行っていた
選管の予算を削れたら扇風機の設置も早まると言ったことをおもしろおかしく記事にしてたんだ