20:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 01:39:04.80 ID:KQFp25XHO
イケメンで天然とかモテるに決まってる
22:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 01:47:38.25 ID:dENxnsuZi
>>20
モテモテでした。
学校で知らない人いないくらいのイケメンだったし。
他愛もない内容を毎日メールした。
好きな音楽、趣味、進路のこと…。
大森先輩は美容師を目指していて、専門学校に進学が決まってた。
そして、駅近の美容室でバイトしてた。
どんだけシャレオツやねん、と思った。
大森先輩のことを知れば知るほど、もっと
気になっていった。
気づいたら大好きになってた。
21:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 01:40:53.17 ID:dENxnsuZi
初メールは緊張した。
男の子とメールなんてほとんどしたことなかったし、なんて送ればいいんだろう…。
さっきは突然すみません!
はじめまして、1年の●●(フルネーム)といいます、よろしくお願いします。
とりあえず無難な感じで送った。
返事はわりとすぐきた。
大丈夫だよ、よろしくね。
名前なんて読むの?
ここから大森先輩と毎日メールする冬休みが始まった。
23:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 01:55:00.84 ID:dENxnsuZi
メールがくる度に嬉しくてニヤニヤしたし、こない時間は何度も携帯をチェックした。
とてもマイペースな大森先輩の自分ワールドに少しでも入り込みたかった。
ある日、バイト中のはずの先輩からメールがきた。
『先輩バイトじゃないんですか?』
『そだよー、今ねサロンのビラ配り中』
無性に会いに行きたくなった。
『私もいま▲▲駅にきてるんですよー!』
嘘だった。実際は家でパジャマだったけど、メール打ちながら超マッハで支度した。
『そうなの?じゃあビラもらいにきてー、さむいからさ』
私は電車に飛び乗った。
24:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 01:56:31.79 ID:dENxnsuZi
あ、人いるかな?
読みにくいとかあったらどんどん言ってください。
25:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 01:58:42.16 ID:YR/Cqy/E0
みてるよ
27:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 01:59:37.04 ID:VVWdB5G60
見てますよー!
28:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 02:01:00.14 ID:Po4OexMM0
続きはよはよ
29:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 02:04:39.44 ID:dENxnsuZi
うえい、みなさんありがとう!
よしビシバシ書いてくぜ
先輩のビラ配りゾーンに着いたとメールした。
『おー、着いた?どこだろ?』
私の方が先に大森先輩を見つけた。
「ここここんにちはっ…!」
無言で私に手のひらを向けて、待ってのジェスチャーをする大森先輩。
もう片手で耳からイヤホンを外した。
「ごめんね、音楽きいてたから。今なんて?」
その仕草だけでかなりイケメンだった。
32:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 02:14:16.87 ID:dENxnsuZi
大森先輩はいつも通りの、何となく気だるげな独特の雰囲気だったけど、
私は緊張とドキドキでテンパりにテンパってた。
勢いで来ちゃったはいいけどどうしよう、ビラもらってサヨナラとか
流石におかしいよねでもなに話そう、
ていうか私服かっけーやっぱりイケメンは違うわ、あわわわわ…!
そんな私の様子を察したのか、大森先輩が口を開いた。
「よかったらちょっと座って話さない?」
あなたが神か。
座ってといっても、一応先輩はバイト中なので店に入るのはマズイってことで、近くのベンチに座った。
座る前に大森先輩が自販機で温かい飲み物買ってたんだけど、「なんか飲む?」と私にも勧めてくれた。
今だったら「えーいいんすかwwじゃミルクティーでwwあざす!」とか言うところだけど、当時の私はおごってもらうことにとても抵抗がありお断りした。
「遠慮しなくていんだよー?俺がおごるなんてかなり珍しいんだから、このレアチャンスには乗っといた方がいいよー」
それでもお断りした私を残念に思う。
31:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 02:09:12.83 ID:VVWdB5G60
ビラ配りしながら音楽聞いてたの?
33:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 02:20:20.71 ID:dENxnsuZi
>>31
そのようでしたね。
突っ込んだら「いーのいーの」と笑ってました。
その時なに話したかは正直あんま覚えてない。
隣に座ってる大森先輩の存在そのものにドキドキしてたし、
近いってことと、ついこないだまでただの憧れの人だった先輩と
こうして2人で話せてることに舞い上がってた。
あとめっちゃいい匂いした。
大森先輩のお陰?せい?で、嫌いだったタバコの煙もそんなに嫌じゃなくなった。
高校生なのに、というのは考えないようにおながいします…。
会って話せたことで距離が縮まった気がして、もっともっと大森先輩を好きになった。
36:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 02:27:27.39 ID:dENxnsuZi
それからも毎日メールをやりとりした。
年も明け、1月。
当時、ティムバートンの映画スウィーニートッドが公開中で
バートン監督作品好きの私は気になってたんです。
大森先輩のmixiの日記に、スウィーニートッド見たいなーと
書いてあるのを見つけた私は思わず1人でガッツポーズ。
誘うしかねえ。
思い切ってメールした。
一緒に見に行きませんか?と。
37:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 02:34:00.83 ID:dENxnsuZi
いつも以上に返事が来るまでやきもきした。
携帯チェック→来てない→ベッドに携帯放るの延々ループとかしてたww
やっときた返事は。
『最近忙しいから難しいかもなあ~』
…。
今なら脈なしとすぐに判断する私も、
当時は初恋ゆえにその言葉の真意を掴むことができなかった。
『じゃあいつひまですか?先輩に合わせます!』
ゴリ押した。
卒業まで時間がないという焦りもあった。
半ば強引に日程を決め、晴れて一緒に映画を見に行く約束を取り付けた。
38:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 02:37:56.56 ID:dENxnsuZi
当日。
事前におしゃれな友だちに選んでもらった服を着て、
慣れない化粧も少しして、できる限りのおしゃれをして出かけた。
普段は遅刻魔な私だけど、その日は待ち合わせ時間10分前に着くように家を出た。
電車の中で先輩からのメールを受信。
『ごめん、待ち合わせ時間30分ずらしてもらえないかな?』
なんと先輩も遅刻魔だったのです。
39:名も無き被検体774号+:2011/12/31(土) 02:44:33.61 ID:dENxnsuZi
結局、ずらした30分よりも遅れてきた大森先輩。
私は人を待つのは別に苦じゃないタイプなのであまり気にしてませんでした。
2人で並んで歩く。
最高にドキドキした。
人生初デート。しかもその相手が誰もが羨むイケメンの大森先輩。
端から見たらカップルに見えたりするのかなー!なんてベタなことを
先輩「どうだろね、1小さいから兄妹と思われてるかもよ?(笑)」
口に出てたようですね。
それからチケット売り場へ来て、そこで初めて衝撃の事実が発覚。
スウィーニートッドってグロシーンあるやん…。
何を隠そうグロとホラーが大の苦手な私。
私「すすすすいません大森先輩…。私グロいのだめなんです…」
先輩「え~~?」
とてつもなく申し訳なかった。