奇策士妹
なんという駆け引き
これは嫉妬
いいよいいよ
男「とりあえず…どこの範囲が苦手?」女友「全部」
男「間に合いません」
女友「なんと」
男「ヤマ張るしかないな」
女友「ありがとー」
男「約束だから」
……
…
女「(約束…そんなに仲良かったの…?)」
女「(漫画とか二人とも好きって言ってたっけ…)」
女「(うん…)」
女「…………」
女「(家で勉強しよう…)」ガサゴソ
女友まで利用する妹策士
なんかドキドキしてきた
深夜 女宅女「…………」
女「…………」
女「勉強進まない…」
女「はぁ…」
女「罰ゲームきつい」
女「…………」
女「…………」
女「はやく…」
女「はやくデートしたいよ」
女「…………」
女「ちょっと仮眠取ろうかな」
……
…
は や く デ ー ト し た い よ
えんだあああああああああああああああああああ
翌日 明け方 (木)(7/9)女「……」ゴシゴシ
女「……3時」
女「起きられただけマシかな」
女「……ねむい」
女「コーヒー買いに行こ」ポスッ
……
…
コンビニ
男「セー」
女「!」
男「あ、お、女さん…!」
女「な、なんでっ…」
女「えと、あの、お、おじゃましました…!」
男「ま、待って!」ガシッ
いいですねぇ
キュンキュンしてきた
高校生って夜勤できんのか
>>189
明け方だからセーフ的な
>>189
18歳未満は22時以降アウトだったと思う
女「……」女「腕痛いよ…」
男「ご、ごめん」
女「……」サスサス
女「ここで、働いてたんだ…」
女「知らなかった」
男「…うん。2時から6時まで」
女「えらいね、こんな時間に働いてて勉強もできて…」
男「そんなこと…」
女「私は賢くないから」
男「俺の教え方が良くなかったんだよきっと」
女「違うよ…」
女「今日…じゃない。昨日勉強会してくれなかったからだよ」
男「(目撃はしてたのか…)」
男「(……ダメだ。我慢の期間だけど、もう限界)」
わくわく
男「今日、放課後にやろうか」女「勉強会?」
男「うん」
女「……ありがと」
女「(そうだ…あの時のお返し…)」
女「…………」
女「これください」スッ
男「ありがとうございます」
女「ふふ。いつもの感じでやっていいよ」
男「……アリザース」ピッピッ
女「変なの」
男「なんだと。消費税300%にしてやんよ」
女「できないくせに」チャリン
女「……はい。こっちのコーヒーあげる」
ここまで面白いssは初めて見た
男「ま、まじで?」女「じゃあいらない?」
男「欲しい!」
女「……今日ちゃんと教えてね」
男「わかった」
女「…………」
男「やっぱ似合ってるな」
女「この帽子?」
男「うん」
女「全部褒めてたくせに」
男「本気でそう思ったから仕方ない」
女「(ほんとかなぁ)」
女「じゃあね。私そろそろ帰って勉強しなきゃ」
男「わかった」
女「(はやく言わないと……)」
女「ねぇ」男「ん?」
女「こんな時間に会ったのは偶然だね」
男「え、うん…」
男「そうだな」
女「いっぱいしゃべったよね?」
男「…………」
男「……しゃべり足りないくらい」
女「そっか」
男「…………」
女「ねぇ…」
男「…………」
女「これ、デートだよね…?」
男「!」
男「……も、もちろん」
予想外
男オワタ(´・ω・`)と見せかけて!?
女「…………」男「…………」
女「そっか」
女「デートだよね」
男「…………」
女「…………」
男「…………」
女「…………」
男「女さん」
女「なに?」
男「好きだ」
女「…………」
女「……ありがと」
……
…
どうなんのおおおおおお
女宅女「…………」
女「(ほんとに無理矢理だけど…)」
女「(4回目のデートが終わった)」
女「(だから、今日の勉強会が最後のデート…)」
女「…………」
女「なのに…」
女「それなのに…!」
女「…………」
女「すき、だって…」
女「何それ…」
女「いきなりそんなこと言わないで…」
女「…………」
女「…………」ゴクン
女「……なんか、コーヒーの味もわかんないよ」グスッ
可愛い
イイヨーイイヨー
妹さんはよ
女「…………」女「(今までもたくさんひどいことしてきたけど…)」
女「(次のデートで終わりにするから…)」
女「…………」
女「…………」グスッ
女「(全部終わった後にどれだけ嫌われても……ずっと恨まれてもいい……)」
女「…………」
女「(最後の自分勝手を…)」
………
……
…
女「よし…」
女「…………」カチカチ
男が男前すぎる
なんかみんなをかばって世界救うヒロインみたいな感じになってきた
ここで姉上ですよ
いいぞー
朝 男宅妹「ううん。私は責められないよ」
妹「4回目のデートを勢いで誘っちゃって」
妹「それが5回目のデートになっちゃって」
妹「さらに、何の脈絡もなく深夜のコンビニで愛を伝えたことなんて…」
妹「だから、弱気になんないで」
男「今日が最後だと思うと…」
妹「……」スパーン
男「いたっ」
妹「雰囲気が良かったなら奇跡的に惚れてる可能性もある」
男「うひょー!」
ピリリリ
男「…………」カチ
女『おはよ。今日の勉強会だけどさ、やっぱり中止にしたいんだけどいいかな?』
妹「……まだ勝ちの目は有りそうね」
妹「まぁ普通にドタキャンの可能性もあるけど」男「たしかに」
妹「じゃあまずは…」
男「…ちょっといいか?」
妹「ん?」
男「前に話したことだけど」
妹「……あー」
男「これからは一人でがんばるからさ」
男「今までも頼りすぎてたし、今更って感じもするけど」
妹「いや、そんなことないよ」
妹「実践してきたのは兄ちゃんだし」
男「ありがとう」
妹「それに…」
妹「師匠からの独り立ちも名シーンのひとつだし」
男「(まぁ弟子みたいな立ち位置だったな)」