俺はその何者かの様子を見た。
『コン!コン!コン!』
何かを木に打ち付けていた。いや、手元は見えなかったが、それが【呪いの儀式】というのはすぐにわかった。と 言うのも、この山は昔から【藁人形】に纏わる話がある。あくまで都市伝説的な噂だと、その時までは思っていたが。
俺は恐くなり、『逃げよ。』と言ったが、
慎が
『あれ、やっとるの女や。よー見てみ。』と小声で言い出し、淳が
『どんな顔か見たいやろ?もっと近くで見たいやろ?』と悪ノリしだし、慎と淳はドンドンと先に進み出した。
俺はイヤだったが、ヘタレ扱いされるのも嫌なんで渋々二人の後を追った。
その女との距離が縮まるたびに『コン!コン!』以外に聞こえてくる音があった。
いや、音と言うか、
女はお経?のような事を呟いていた。
少し迂回して、俺達はその女の斜め後方8㍍程の木の陰に身を隠した。
その女は肩に少し掛かるぐらいの髪の長さで、痩せ型、足元に背負って来たリュックと電灯を置き、写真?のような物に次々と釘を打ち込んでいた。すでに6~7本打ち込まれていた。
続きは次のページにてご覧ください。
山奥にあった秘密基地で行われていた呪いの儀式を見てしまった少年たちに襲いかかった恐怖の悲劇!
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