135:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/22(土) 17:51:28.67 ID:t4eqgCHaO
男「音が、鳴り止んだんですよ。叔母さんが44号室に訪れた途端に」
叔母「水漏れが収まったって? へぇ、それが何?」
男「ほぼ、毎日ラブホに来てるハズの叔母さんが幽霊未経験で、なのに受付さんやケル君は少しばかり経験してる」
男「つまり、これらに繋がりがあるとは思えませんか?」
叔母「まったく感じない」フリフリ
男「です、よね。こじつけにも程があるし、それじゃあまるで怖がっているのは【幽霊のほう】になるし…」
叔母「……」ぴくっ
男「そんな馬鹿げた話あるわけないっすよね、ごめんなさい」ペコ
叔母「……………」
男「……、ん? え?? ある、んですか…? その可能性…が…?」
叔母「……………、無い!」
男「うそつき! 叔母さんの嘘つき! 可能性感じちゃってる顔してた絶対! 絶対に絶対に!」ビシッビシッ
叔母「あれ…おかしいな…胸ポケットに入れた煙草がなくなってるなぁ……」キョドキョド
男「年がら年中タンクトップだろうに!」ジトー
叔母「いやっ違う、だってあり得ないからっ、そんなことっ」
男「何を隠そうとしてるんですか」じぃー
叔母「……………」ダラダラダラ
男「本当は幽霊が実際に居ることを隠してるんじゃ…」
叔母「それは本当に知らない! 私は…っ」
男「──それは?」
叔母「あが、ぱく、うぅ~~っ……はぁ~~……っ」カックシ
従業員室
男「──幽霊じゃない…? それどういう意味ですか…?」
叔母「私が知ってることは一つ、過去に、悲惨な目にあった女性が居たってことだけ」
136:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/22(土) 17:52:36.74 ID:t4eqgCHaO
男「44号室で、ですか?」
叔母「今からだいたい十数年前に、とある学生カップルがラブホテルを使用したんだ」シュボッ
叔母「二人ともラブホテルは初体験らしくって、そりゃもう楽しみ半分緊張半分で44号室に訪れたらしい」
ふぅー
叔母「そして悲劇が起こったんだ…」
男「いきなり!? い、一体どんな悲劇が…!?」
叔母「うん。フられたの」コクコク
男「…はいっ?」
叔母「彼女のほうが、ココに来ていきなりフられた。実は彼氏のほうが常々鬱憤が溜まってたらしくて…」
叔母「ラブホテルまで着といて、彼女がうにゃむにゃ難癖付け始めたんだ。やっぱり私たちには早いよ、みたいな感じで」
男「それで呆れた彼氏さんが、その彼女さんをフったと…? ここまで来ておいて…?」
叔母「結果論だけど、どっちもどっちだよね」
男「いやっ、まあ確かに悲劇的っちゃあ悲劇ですけどその別れ話がどう幽霊騒動と繋がってくるんですかっ?」
叔母「この話には続きがあって、フられた方の彼女が周りに自慢してたんだ。とうとう彼氏が出来た、今度ラブホテルに行っちゃうって」
男(女子って自慢するんだ、そんなこと)
叔母「でも結果があれだったことで失墜したまた呆然と44号室に佇んでた彼女さんの所に…」
叔母「──当時、彼女の先輩で、極秘バイト中だった私が掃除にやってきた」
男「うわあぁぁ~~……」
叔母「あのときの、彼女の顔は忘れようにも忘れられない」フゥー
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