169:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/25(火) 17:49:15.33 ID:m7QS7m8KO
女姉(…そう、私は厳しい姉として居ればいいだけ)
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「女姉先生。おはようございます」
女姉「! 校長、おはようございます!」サッ
「いえいえ。そう堅くならず、私も少々言い過ぎたと反省しておるのですよ」
女姉「仰る意味が…」
「目まぐるしいばかりではないですか、妹さんのご活躍は私の耳にも届いてますよ」
「率先してでの委員長立候、風紀委員で自らゴミ拾いをし、挨拶運動にも自主的に取り組んでいると」
女姉「……。それは嬉しい限りですが、彼女が起こした問題が決して無かったことになるとは思いません」
「お厳しい言葉で。ですが、過ちもまた成長。何時かの機会に妹さんへ言葉を投げかけてみては如何でしょう」
女姉(…言葉を、投げかける)
第四講義室
女姉(甘い言葉なんて必要ない。私は妹にとって厳しく、現実を突きつける嫌な姉で良いのよ)
女姉(今更彼女に優しい言葉なんて──)
ガララ
女姉「ん、来たわね。今日は遅かったじゃない」
男「少し私用な用事があって、もう終わったので安心して下さい」
パタン
170:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/25(火) 17:49:50.73 ID:m7QS7m8KO
女姉「? そう、ならいいわ。では早速始めましょう。今日は私の方から君へのお返しする件について──」
男「……そのことなんですが」
男「『あの件の願い』は撤回したいと思って、ここに来ました」
女姉「撤回…? 急にどうして…」
男「やはり自分の力で彼女が受けている誤解を解こうかと。その道も何とか見えてきましたし、わざわざ先生の力を借りなくても…」
女姉「……」
男「あ。でも、先生との取引は続けるつもりです。まあ、公私混同なことになりますけど…」
女姉「君は…」
女姉「ハア、なんというかお人好しという部類に入る人間ね」
男「です、かね」ポリポリ
女姉「敢えて私から言わせてもらうけれど、君がやってきたことは私の要望でもあったのよ。そして君もそれを受け入れた」
女姉「その結果、私の要望を限りなく成功させたのが君。それが事実」
男「でも…」
女姉「でもじゃない、あのね? 私が一人で成し遂げるべき私用に他人を巻き込むだけじゃなく、生徒一人を使ってやり遂げたの」
女姉「本来なら教えとくべき立場の君に、……無様にすがりついた」
女姉「こんな体たらくぶり許されるわけがない。なのに今まで嘆かず突き通せたのは、君へのお返しがあったからこそ」
女姉「それを今更になって要らないと言われたら、私はどう自分に落とし前をつけたらいいのよ」
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