171:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/25(火) 17:50:47.63 ID:m7QS7m8KO
男「どうといわれましても…」
女姉「勝手なことを言ってるのはわかってる。けど、君はそれだけの仕事をこなした、だったら見返りある報酬を受け取るべき」
男「仕事、なんですか?」
女姉「…!」
男「俺思ったんです。俺は報酬を受け取るから女さんと仲良くなったのかって、始まりはそうでも…今は違うと思ってます」
男「誤解を生んでしまったのは俺の責任です。解く方法があるならきちんとやり遂げるべきだとわかっているつもりです」
男「でも、こうじゃないって思ってしまって…結局、自分は最初から最後まで女さんを騙してるんじゃないかって…」
女姉(騙して、る…)ズキン
男「俺、ちゃんとやります」
男「先生との約束は守りますが結果としてそうなってるだけで、ちゃんと俺の意志で仲良くやっていきます」
男「だから報酬なんてものも要りません。でも、そうであっても先生が納得しないなら…」
男「…どうか女さんに一言あげてください。頑張ってるって、よくやってるねって」
女姉「な、なぜ、そんなことを私が…」
男「彼女が言ってくれたんです。頑張る理由が、駄目な大人にならない為には、」
『私、お姉ちゃんみたいにカッコいい女性になりたいの』
男「だから、どうか一言で良いので褒めて下さい。彼女を…」
男「もっと近くで見てあげて下さい。それが、俺の今の願いです」ペコリ
172:以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします 2016/10/25(火) 17:51:31.44 ID:m7QS7m8KO
~~
女姉(もっと近くに居て、褒めてあげて下さい。なんて、元より求められてなかったらどうするのよ)
女姉「……、ハァ…もう腹をくくろう」がらり
女「! ばかねっ、この私を待たせるなんて良い度胸じゃない!」バッ
女「今日という今日は堪忍袋の尾が切れたわ! 駅前クレープおごりジャンケン、受けて立ってもらうわよ──」チラ
女姉(…………。この子は本当に…)ズーン
女姉「ずいぶん楽しそうね、貴女」
女「──おね、ちゃ!?」サァーー
女姉「失言よ、それ。学校では絶対に姉と呼ばないよう散々注意したのに、まだ理解できてないの?」
女姉「ちゃんと先生と呼びなさい。良いわね」
女「ご、ごめんなさい先生…」シュン
女姉(どうしようもない娘ね、本当に。何度教えても覚えない、何度壁を作っても挫折する。なのに結局諦めない根性っぷり…)
女姉「もういいわ。無駄に残ってないで早く帰りなさい、折角、私が親に掛け合って塾を免除させてあげたのに」ハァ
女「…はい…」
女姉「貴女が自主勉強を頑張ると言い切ったの、忘れたのわけじゃないでしょうね」
女「……」コクリ
女姉(ああ、ほんとうに昔の私を見ているようで嫌になるわ。頑張れば報われるなんてそうあることではないのに)
続きは次のページからご覧ください!!