美しすぎる学校の先生が不登校になってしまったので家にお見舞いに行った結果・・・

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22: 名も無き被検体774号+ 2014/03/12(水) 07:29:44.92 ID:zSMs1Lti0

 高校三年生だったユウキは、その翌年度から高校二年生をやり直し始めた。つまり彼は、僕よりも二つ年上だ。
もともと大人びて見える上そういう事情もあるのでよく忘れがちになるのだが、彼はまだ煙草を吸ってはいけない歳だ。「二十歳になったぞ! よし、煙草吸うか! なんてやつのほうが少ないと思うけどな。絶対」100円ライターをハイライトのソフトボックスに押し込みながら、ユウキは気だるげに言う。「そういうものなの?」

「だって不自然だろそれって。煙草なんて十代のころに素通りしてしまえば、あとの人生にも必要ないんじゃないか」

「煙いんだよ。あっち向いてくれ」

「そいつは失礼」

ホームレスがねぐらにするような橋の下で、彼はのんびりと煙を燻らせる。
あんなものを吸っている最中におしゃべりすれば咳き込むことは必至だろうと思っているので、僕は彼の喫煙中にあまり口を開かない。

彼のがっしりとした背中を見ながら、僕はぼんやりと考える。
二年という歳月は僕らにとって、どれほどの意味を持つ期間だろうか。
青春は貴重だという。大人たちはみんなそう言う。だけど僕たちは、少なくとも僕は、その言葉の意味の真なるところを知らない、と思う。
それはとんでもなく、アンフェアである気がした。
本当に青春が貴重だというのなら、僕らがその期間を無駄に生きないように、大人たちはもっと、僕らを啓蒙するべきなのではないか。
本当に若さが宝だというのなら、僕らがそれを無駄遣いしないように、大人たちはもっと、僕らを導くべきなのではないだろうか。

僕はあと二年ほどで、気が遠くなるように長いであろう二年ほどで、ユウキのようになれるだろうか。

「ユウキってさ、大人だよね」

「だろう?」

振り向かずにユウキは言葉を返す。

「いや、真面目にさ」

「なんで俺が不真面目な前提なんだよ」

「いや、そんな感じがしただけ」

「お前のがよっぽど適当だよな」

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