当時、俺には25で
大学生の頃から付き合ってた彼女がいた。
その頃の俺は仕事の都合で出張が多くて、
彼女には相当さびしい思いをさせていたと思う。
ある日出張から帰ってきたら、
部屋のテーブルに書置きと段ボール箱があって書置きに
「○○(俺)が浮気してるのがわかったから、もう一緒に居られません。今までありがとう」
みたいなことが書いてあった。
段ボール箱の中身は俺が彼女に贈った
プレゼントとか二人の思い出の品々でした。
浮気と言われても心当たりがあるのは
仕事の付き合いでキャバクラにいったことくらいで
でもそれは仕事の付き合いだったから、彼女に報告したし、
彼女も心情的にはともかく理性では納得してくれてると思ってた。
そんなわけで彼女と別れることが納得できない俺は
彼女と連絡を取ろうと手を尽くしたけど、
共通の友人達は彼女が根回ししてて全滅。彼女の実家は論外。
直接訪ねようにも彼女は既に引越し済みと取り付く島がなかった。
彼女の職場をいくことも考えたが、
さすがにそれはできなかった。
更に彼女が姿を隠してから数日後、
俺の部屋の合鍵が郵便で届けられた。
共通の友人達とコンタクトを取った際も
一方的に浮気男と罵られて話を聞いてくれるのは
野次馬根性丸出しで事情を深く知らない奴らのみという状況。
彼女と友情を同時に失った俺は正に失意のどん底だった。
そんな俺の唯一の味方になってくれたのが友男だった。
友男とは正直そんな親しい方ではなくて、
大学時代も顔を合わせたらなんとなく喋る程度の間柄だったので
最初の内は、野次馬なんだろうなと思いつつも、
半ば投げやりな気持ちで彼女のことを相談した。
するとこちらが思っていた以上に友男は熱い奴だったみたいで、
俺の言い分を一切聞こうとしない彼女や共通の友人たちの態度と
俺の憔悴した姿を見て火がついたらしく
「俺に任せろ!」と言って仲裁を約束してくれた。
そして1週間後、再び俺の元を訪れた友男は厳しい顔で
「本当に浮気してないんだな?」と念押しをしてきた。
俺は勿論「してない」と答えた。
友男が共通の友人達から話を聞いたところ、
俺を浮気男だと決めつけたのには理由があるらしく
彼女の元に俺が部屋に女を連れ込む写真が送られてきて、
それは普通に考えればクロという代物だったらしい。
実際に写真を確認したのは
彼女と彼女の親友とその彼氏だけだけど、
3人とも嘘をつくようなタイプじゃないし俺より信用できる。
それに彼女が俺に会いたくないと言ってるから、
今後も一切仲介も仲裁はしないとのことだったそうだ。
友男は最後に一言
「あいつら○○(俺)と△△(彼女)が付き合ってるのが気にいらないみたいだった…」
と言い、その後も協力してくれることを約束してくれた。
その後も、友男は必死に
色々と手を尽くしてくれたけど状況は変わらず
胸にぽっかり大きな穴があいたままの俺は
惰性で仕事をこなす毎日だった。
それを主任に見咎められて、
「何か悩みがあるなら相談しろ!」と飲みに連れ出され
酒の勢いで全部ぶちまけた。
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