クレヨンしんちゃんの20年後の物語に感動の涙。。。。

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「……隣に座っても、よろしいでしょうか?」

「……え、ええ……どうぞ……」

「ありがとう……」

そして老人は、オラの隣に座る。

電車の中は、オラ達3人しかいない。だから席だってガラガラだった。
それなのに、わざわざオラの隣に座るなんて……でも、その理由は、なんとなく分かっていた。

しばらくの間、オラと老人は、対面の窓の外を眺めていた。
夕陽が窓から射し込み、オラ達の顔をオレンジ色に染めていた。

少し時間が経った頃、老人がふいに話しかけて来た。

「……隣のお嬢さん、よく眠っていますね」

「え?……ああ、はい。海で遊んだので、きっと疲れたんでしょう」

「そうなんですか。……なるほど、とても安らかに眠っている。本当に、気持ちよさそうだ……」

老人は、朗らかにあいちゃんを見つめていた。

そして視線を窓に戻し、再び口を開く。

「……実はですね、私にも、娘がいるんです」

「……そうなんですか……」

「はい。大切な一人娘でしてね。私は、その子のために、色々なことをしてきました。色々なものを与えてきました」

「………」

「……ですが、どうやら私は、その子が一番求めている時に、何も与えることが出来なかったようです。
――その子の御友人から、怒られてしまいました……」

「………」

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