「でしょ?……子供のころは、何も考えずにああやって走り回って……世の中なんてほとんど知らないのに、まるで全部分かってたかのようにリアルおままごとなんてして……。
――ほんと、子供だったわ……」
「……ああ、実はね、オラ達、ねねちゃんのリアルおままごとが少し苦手だったんだよ?」
「そうなの?」
「うん。だって、やっていて重かったし、もっと楽しいことをしたかったしね」
「言ってくれればよかったのに……」
「言えるわけないよ。ねねちゃん、怒ってただろうし……」
「……そんなに、私って怖かった?」
「うん。すっごく」
「はっきり言うなぁ……」
ねねちゃんは、ばつが悪そうに苦笑いをした。
「ハハハ…!ごめんごめん。――ただ、オラ達はずっと一緒だったね。リアルおままごとにしても、かすかべ防衛隊にしても……」
「かすかべ防衛隊かぁ……。懐かしいね」
「ケンカもしてたけど、あの毎日があったからこそ、オラ達はこうして今でも繋がってる。それって、すごく幸せなことだって思うんだ。
時間は色んなものを変えてしまう。建物だって古くなるし、オラ達にもそれぞれに立場や環境があって、昔みたいに集まることも難しいし。
――でも、それでも変わらないものもある。それが、今のオラ達なんじゃないかな……」
「……しんちゃん、ホントに変わったね。なんていうか、すごく大人になった感じ。実際大人だけど。
とても、昔お尻を出して走り回ってたようには見えないわね」
ねねちゃんは、少し意地悪そうにオラを見た。
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