クレヨンしんちゃんの20年後の物語に感動の涙。。。。

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「……すまない、野原……すまない……」

課長の声は、震えていた。

 

オラは分かってる。一番辛いのは、誰かを選ばなければならない課長自身であることを……
だからオラは、あえて笑顔で答えた。

「……いいんですよ、課長。これまで、お世話になりました―――」

課長は、何も答えなかった。
誰もいない廊下には、課長の涙をこらえる声が聞こえていた。

そしてオラは、無職になった――――

 

「――あれ?」

仕事を出る前のひまわりが、オラの様子を見て疑問符を投げかける。

「お兄ちゃん、今日はかなりゆっくりだね。まだスーツじゃないなんて……」

「え?あ、ああ……すぐ着替えるよ。――それより、急がないとまた遅刻するぞ?」
「――あ!うん!」

ひまわりは食パンを片手に、玄関を飛び出していった。
彼女を見送った後で、オラは仏壇の前に座る。

 

「……父ちゃん、母ちゃん。オラ、会社辞めちゃったよ。小さい頃、父ちゃんにリストラリストラって冗談で言ってたけど、実際そうなると笑えないね」

仏壇に向け、苦笑いが零れた。

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