「――当然、好きさ。出来るなら、彼女と添い遂げたい――」
「……」
「……」
……彼の目に、嘘はなかった。
彼の視線は、どこかに逸れることもなく、ただ真っ直ぐオラに向けられていた。
「……よかった……」
「……?」
オラの呟きに、風間くんは首を傾げる。
「……風間くん、ちょっと来てよ」
「え?」
「いいからさ。付いて来て」
「……また、僕を連れ回す気か?」
「そんなんじゃないって。……ただ、あの日に戻るだけだよ」
「……どういうことだよ」
「いいからいいから」
「……」
少し、強引に風間くんを連れ出した。
彼は最後まで首を捻っていたが、今はそれでいい。
……とにかく、来てさえくれれば、それでいいんだ。
「――しんのすけ……ここって……」
オラが案内した場所で、風間くんは周囲をキョロキョロ見渡していた。
そこは、風間くんとひまわりが決別した場所。そして、オラが風間くんから全てを聞いた場所。
ひまわりの涙が流れた場所。オラの葛藤が生まれた場所。
――あの、公園だ。
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