81:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 09:07:26.28 ID:M1EnXEnB0
奥さんに教わって徐々にメイが料理をするようになった
中2の秋だったかな
突然、クリームシチューを市販のルーではなく手作りで作ることに凝り始めた
奥さんも作り方は知らなかったが協力していろいろやっていた
できたシチューは十分うまい物だったがメイはなぜか納得しない
さすがに毎週シチューが続くとなんでだ?と聞いてみたが、理由は教えてくれなかった
そんな話を奥さんとしゃべってたら実は、と教えてくれた
母親の得意料理がクリームシチューだったのだ
何年も前のことだから、作り方も味もよく憶えていない、けれど何とか作ってみたい
健気だね、この娘っ子はほんとに
だからしばらくシチューは続いたが文句言わずに食べてた
82:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 09:09:38.32 ID:5wrYRws70
>>81
・・・(´;ω;`)
83:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 09:14:00.21 ID:M1EnXEnB0
ある日に作ったシチューは自信作というか、記憶にあるシチューの味に近かったんだろうな
「どう、おいしい?どう?」
てしつこく聞いてくる
もちろんうまかったのでそう答えたら、妙にうれしそうにしてたからついポロっと聞いた
「お母さんのシチューができたか?」って
そしたらメイのやつ、硬直してなんか泣きそうな顔になったんだ
おもわず俺の方がおろおろしたな、あの時は
85:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 09:17:27.11 ID:iQKtADSHO
>>83
目から汗が…
88:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 09:22:18.38 ID:M1EnXEnB0
なんで知ってるの?ってメイに聞かれて、奥さんから聞いたことを話して思い出の味だろ良かったなって行ったんだよ
そしたらなんて行ったと思う?
「ごめんなさい」
だよ
なにがごめんなさいなんだ?って思うよな、さらに
「ごめんなさい、マサトおじさんがいるのに、お母さんのことなんか思い出そうとして」
だよ
まったくメイのバカたれが
91:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 09:27:01.04 ID:zPYq4gi00
いいな、この家族…
98:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 09:35:04.64 ID:M1EnXEnB0
メイの言うことによると、俺に世話になりまくってるのに今更両親のことを引っ張り出すようなことをしたら、俺が嫌がるんじゃないかって思ったらしい
いやいや、そんなこと思うならシチュー食わすなよ
と言うか俺がそんな風に考えると思ってたのか!
なんかそんな感じで無性に腹立たしくなって、哀しくなったな
だからこう言った
「メイがお父さんやお母さんのことを憶えていてあげなきゃどうする?
なんでそこで俺に遠慮するんだ?
俺がそんなことでメイのことを追いだすとでも思ってるのか、俺をバカにすんな
遠慮なんかすんな、バカ、もっとお父さんやお母さんのことを教えろ
俺の兄貴と義姉さんでもあるんだぞ」
こんなようなことを言った、と思う
多分、同居を始めてから初めて怒鳴ったと思う
で、メイ泣きながら謝る
俺、謝んなって言いながら泣きそう
その後、シチューは定番になりました
100:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 09:38:25.59 ID:M1EnXEnB0
シチューの件を思い出すとちょっと今でも切なくなるな
ちなみにそれ以前はメイが自分から両親の思い出なんかを話すことはなかった
ずっと遠慮していたんだと思う
でもそれ以降はそんなことはなく、よく話してくれるようになった
102:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 09:40:14.91 ID:7oxrZYz80
ええ娘や・・・
111:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 09:51:53.56 ID:M1EnXEnB0
付き合う前に俺の家庭の事情については話していたし、付き合いだしてから何度か家に招待してメイと一緒に食事したりもした
ミキ(彼女仮名)とメイも仲良くなってなんか電話とかメールをしたりもしていたらしい
交際は1年ほど続き、本気で結婚を考えた
メイにもそう考えていることを話し、賛成してくれた
115:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 10:00:47.75 ID:M1EnXEnB0
ある時なんぞ、メイの方から社長娘と土日は遊んでくるから、マサトおじさんもミキさんとデートしてきたら?なんて言いやがったこともあった
そんな有頂天なある日、ミキから恐ろしい質問が
「私とメイちゃんのどっちが大事なの?」
冗談混じりの問いかけなら良かったかもしれない
だけどあいにく、ごく真面目な問いかけだったようだ
119:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 10:06:28.61 ID:M1EnXEnB0
なにこの腐ったドラマみたいな展開?
なんでそんなこと聞く?
なんで?
どうもマサトのおっさんは土壇場に弱いというかオロオロしてしまう
あの時はほんとに思考がショートしたかと思ったよ
選べるわけないだろ
頭の中で呟いたつもりが声に出てたらしい、しかもはっきりと
「うん、そうよね」
とミキは答えて、その後はなんでもないようにデートを続けた
120:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 10:07:45.25 ID:TLjdFrJr0
お前ちょっとキモイなワロタwww
121:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 10:11:06.24 ID:M1EnXEnB0
そのデートから二日後、電話で破局を切り出されて終わった
やっぱ俺がメイにかまいすぎてるように思えて、我慢できなくなったんだと
うん、逆の立場なら俺もそう思うわな
理解できるし、なんか俺もあの問いかけをされてから急速に冷めたのがわかったからあっさりしたもんだった
ところがあっさりしなかったの姪っ子なわけだ
123:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/05(土) 10:17:16.31 ID:5wrYRws70
マサトおじちゃんが乙女心をまったく解さない人間なのはよくわかった
124:マサトのおっさん:2011/03/05(土) 10:17:29.43 ID:M1EnXEnB0
まあ妙に勘がいいというのか、やっぱ女だからか、
俺がミキと別れた、俺もミキもお互いのことが好きでなくなったから
なんて言い訳を信じない
やっぱり、どこかで自分が俺の足を引っ張ってるみたいな負い目を感じてたのかね
本当の理由は死んでも教えるつもりはないから押し切ったけど、のちにばれる
なぜならメイがミキに電話して直接尋ねやがったから