廃病院の地下で見た、衝撃の光景とは・・・

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358: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 06:26:48.17 ID:NynODGfR0
>>351の続き

俺は今度こそ逃げた。
本当に何度も何度もBとAに謝っても謝りきれないしその資格もないけど、俺は本気で怖くて逃げた。
Aのように階段を通り過ぎちゃいけないって、それだけを頭ん中で考えて壁を走り伝って
階段のとこで転んで段差に身体全部ぶつけたけど、
そこから這うようにして階段をあがってった。

一階に戻ると暗闇に目が慣れてたせいか、月明かりで周囲の様子がよくわかった。
俺は全力で正面玄関に走って取っ手を押したけど、南京錠と鎖のせいで出られなかった。
後ろに戻ることなんて考えられなかったし、前以外を見たらまた
化物や子供やらが映りそうで本気で怖かった。

ずっとガチャガチャやったり蹴ったりしてると、ドドドドドドドドって凄い音が前から聞こえた。
それでも必死に扉を開けようとしてた俺だったけど、前方に現れたバイクがくるりとターンして
ライトを俺に向けたとき、俺はやっと止まった。眩しくて目が開けられなかった。
やってきたのはCだった。

この時ようやく助かったかもしれないと俺は思った。
バイクの照明を落として、メットをミラーにかけたCは、戸惑った顔で俺を見てた。
こっちに近付くと分厚いガラス越しの向こうで『なにやってんだお前』的なことを言っていた。
よく聞こえなかったけど。

俺は必死にここから出してくれって叫んで、Cが飽きれた顔で横に歩いていって
俺の視界から消えようとしたから、俺は必死にCに追いすがって横に移動すると、
そこにちょうど俺の腰くらいの位置に窓の割れた部分があった。
必死すぎてきづいてなかった。

Cが「あーでもここはアブねえんじゃねえ?」なんて言ったが、
俺はそのギリギリのスペースに身体を突っ込ませるようにして外に出た。
俺の尋常じゃない勢いにCは仰け反るようにして引いていたが、俺はやっと外に出れたということと
今さらながらに心臓がバクバクバクバク壊れたみたいに鳴って苦しいことに気付いてた。

Cがマジでドン引きしながら「お前どうしたの」と声をかけてたけど、
返事をできるようになったのは多分2,3分してからだったと思う。
俺は微妙な顔で戸惑ってるCに必死に叫んでここから離れるように言った。
事態を説明しようにもとにかくここから離れたかったからだった。

Cは「はぁ?あいつらは?あいつらどこいってんの」なんてパニくってる俺に半分キレ気味だったが、
俺があまりにも必死に叫んでたからだと思う。
渋々バイクにまたがってターンすると、俺を後ろに乗るように促して発進した。

俺はバイクに乗りながら後ろから何か付いてきてないかとか、そういったことが気がかりで
何度も何度も無理に後ろを見ようとして「あぶねえだろ!」とCに怒鳴られた。
やがてCは病院から2、3キロくらい離れたコンビニでバイクを止めて、
「マジなにやってんのお前」と今度こそキレてきた。

俺はとにかくCに病院であったことをまくし立てた。
といってもその時の俺はこれからやらなくちゃいけないことや
AやBのことやあの化物のことなんかが頭にグルグルしてて全然要領を得なかったと思う。

380: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2011/03/23(水) 07:54:20.84 ID:NynODGfR0
>>358の続き

たしか「俺達あそこの下に行ったらBが倒れて、なんか奥のほうからワケわかんねぇのが出てきて、
俺とAがB連れて逃げようとしたんだけどAが奥から出てきた車椅子にぶつかってパニックになってどっか行っちまって、俺ホント怖くて、なんか足に子供の顔とか見えたりして二人のことおいてきちまった」

こんな説明を「はぁ?」なんて言うCに二、三回話した。
かなり早口だったし舌もまわってた自信がなかったから、
ここまで振り回すように連れてこられたCにとってはかなり頭にきてたと思う。
でも俺の様子が尋常じゃないのと話の不気味さは伝わったらしく、
とりあえず怒りは引っ込めてくれたようだった。

C「お前ら俺のこと騙そうとしてない?」
俺「んなことするわけねえだろ!!冗談じゃねえマジでやべえんだよ!!」
俺があまりにデカい声を出してたせいで、コンビニの店員が「どうしました?」なんて外に出てきた。
店の中で立ち読みとかしてた奴らも変な目でこっちを見てた。

俺はとにかく「なんでもないから」と店員を追い返し(これ以上事態を説明してる時間が惜しかった)ジーパンから携帯を取り出して警察に連絡した。
こん時俺は凄い焦ってて、ジーパンの固い生地からうまく携帯がだせなくて
「ああ!オイ!!」とか叫びながら出してた。

ここまで来てようやく、Cが躊躇い無く110を押した俺を見て表情を真剣なものへ変えはじめた。
110番はすぐ繋がった。
電話の向こうでおっさんの声で「はいこちら緊急110番」と返事があったので、
俺はまくしたてるようにして「J病院(廃病院)で友達が二人やばいことになった!早くきてくれ!」って言った。

※「どこのどこ病院です?」
俺「JだよJ病院!!×××山とか田んぼが近くにある!」
※「あーわかんないわかんない。詳しく住所とか言ってくれる?」
俺「ざけてんじゃねーぞオイ!!住所なんざわかるわけねぇだろ!!○○村んとこにある病院だっつってんだろ!!」
※「ああそう。で、何があったの?事故?喧嘩?」

まるでやる気のない気だるげな返事がマジで頭にきて、怒鳴るようにして
「どうせ今言ったってテメー信じねえよ!!いいから怪我してるヤツもいんだ!!さっさと来い!!」
その台詞を言い終えるか言い終えないかのときだった。
ザザザザって携帯にはお決まりの雑音が入って、
警察のオッサンが「あ?もしもし?もしもし?」なんていい始めた。

俺が何言っても聞こえてないみたいで、向こうの声もブツ切りになって聞こえなくなてきて、
「もしもーし。イタズラですかー?」なんて完全にこっちを馬鹿にしてしばらくしたら電話を切りやがった