出会い系に登録した当初の気持ちは
「童貞卒業してやろう」って気持ちだったけど
実際にユカと会って話してるとそんなのは忘れてた
緊張と心地よさともっとユカを知りたい気持ち
複雑な気持ちに包まれて楽しかった
そしてユカはさっき、俺と話して楽になれたって言ってくれた
こんなブサメンと話して楽になってくれる子がいるっていう事実
俺にとっては死ぬほど心強かった
でも童貞ってやっぱ甘いよな
俺はそれでホントにユカの悩みが楽になったんだなって思ってたんだ
それでその日は
他愛のない話だけだったけど2時間くらい話をして解散することになった
2時間なんて長丁場を女の子と話ができるなんて自分でも信じられなかったが
ユカがリードしてくれたお陰だ
帰るときは寂しかったな
「もう一生会えないんじゃないか」って
だってユカは自分のこと何も知らない人に話を聞いて欲しかったわけだから
2度目はないと思ってた
何より俺はブサメンだ
また会う理由なんてどう考えても無いだろ
本当に帰るのが嫌だった
そして帰り際にユカが言った
「じゃぁね、また会おうね」って
俺は表情は変えなかったけど驚いて耳を疑ったよ
また会ってもいいの?ってね
いやたぶん表情変わってたかもしれない
そりあえず「うん、また会おう」って言って解散した
帰り道の気持ちはもうルンルンだった
ブサメンがルンルンってキモいけどごめんな
でも次の瞬間《社交辞令》って言葉を思い出したわけ
もしかしてまた会おうねってのは社交辞令だったのか??
ってルンルンだった気持ちが急に不安になったわけよ
俺はブサメンだし期待するだけ馬鹿を見るかもしれない
冷静になろうって思ったね
そのときiPhoneが鳴った
iPhoneに届いたメッセージは
冷静になってた俺をさっきより更にルンルンにしてくれたよ
電話番号教えてたから
ユカからメッセージが届いたんだな
こう書いてあった
「ごめんね今日は親の都合で2時間しかいられなかったんだ
もしよかったら来週も会わない?」
って
もうガッツポーズですよこれは
ただ速攻で返信すると喜んでるのがバレそうだったから
あえて30分くらい時間をおいて返信することにした
「うん、いいよ」ってたった一言だけ返信した
なんか一言の方がカッコイイ気がしたんだよね
浮かれてない感じがするっていうか
まぁ何カッコつけてんだ俺はって思ったけど
ブサメンなんだから最大限カッコつけないとな
《また来週ユカに会える》
そう思うだけで
それからの1週間は本当に生きるのが楽しかった
人間って楽しみとか目標とかがあるとこんなに元気なのかって思ったよ
たった1つの楽しみだあるだけで
仕事とか含めその他全てが変わるんだなって思った
なんかクサいけど魔法みたいだったよ
ああ解るわ、喪男にとっては女っ気が有るだけで全く世界が違ってくるよな
糞みたいな仕事でも週末の事を考えたら難なく耐えられるし頑張れるからな
そんで待ちに待ったその次の土曜日
って俺も「アレ?」って思ってたんだけどその日ゴールデンウィークなわけ
5月4日だからね
女の子とGWに予定があるなんて初めてだよ
また単にお茶飲むだけだったとしてもな
でも逆に「ユカは予定ないのかな?」なんて心配もしてたな
俺なんかと会ってくれる暇あんのかなって
だけどそれよりも
また会えるんだってことが純粋に嬉しかったな
また先週と同じようにお茶して解散だろうけど
それでも十分、会えるだけでて思ってたんだ
でもな
まぁ後で書くけど
この日にまさかの修羅場があったわけよ