昔話をしたくなったので
4: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2012/07/02(月) 22:29:54.96 ID:gsVtEfaE0俺が高校1年だったころの話しだ
当時俺はいわゆるコミュ症ってやつで人と話すのが苦手だった
休み時間もずっと一人だったけど別に周りの目を気にするタイプでもなかったので寝たふりとかそういうこともしなかった。
本当にただただぼっちだった俺を変えてくれたのが同じクラスだった後の生徒会長だった。
そいつの名前は中村と言っておく
入学からずっと俺はぼっちだった。
中村はクラスでも知り合いが多くいつも周りに人がいた
中村の見た目はDQNって感じはなく真面目な青年って感じだった
でもよく授業中に先生を質問攻めにして怒らせたりする奴で俺は中村のことを空気読めないやつだと思ってた
中村は男だがホモ展開は無いぜ
高1の一学期も中ごろに入ったころ、中村が後期生徒会に立候補することを知った。
俺の学校では1年は書記か会計にしかなることはできなかった
クラスの中でもいじられつつ盛り上がる感じで、だけど応援しようみたいな空気だった
中村もクラスのみんなに投票よろしくお願いしますって言ってた
そして生徒会役員選挙が熱い体育館で始まった
一人10分の持ち時間の中での演説ということでみんなかなり面倒そうだった
投票については会長1人、副会長2人、書記2人、会計3人
中村の会計立候補以外は全員前期からの引き続きの信任だった
この時はしらなかったが、前後期の中間での立候補者がいたのはほとんどいなかったらしい
現行の生徒会メンバーが演説を行っていく
演説は会長候補から順に行くらしく中村の演説番は最後だった
○○候補の○○です!お願いします!みたいな定番の演説を行っていく
結局演説に1人10分も使わずに思ったより早く進んでいった
中村には悪いが演説聞くより早く帰りたい気分の方が強かった
で、ついに中村の演説する番になったんだが中村が教壇に立ったときちょっとざわついた
中村が学生帽をかぶっていたからだ。
クスクスといった笑い声も聞こえてきた
うちの高校は学ランだったけど学生帽については自由で、当然誰も被る奴はいなかった
笑い声が聞こえても中村は顔色一つ変えずに立っていた
でも一向に演説を始めようとしなかった。
ずっと教壇に立ってるだけ。で、またちょっとざわついてくる
ざわついてきたのか周りで寝てる連中も目を覚まし始めた
それでも中村は演説を始める機会は一向になかった
ずっと舞台の上から生徒を見下ろしているだけだった
そうするうちにざわつきも収まってきた
そして1分くらいしたら体育館がびっくりするぐらいしーんとなった。
よく教室で起こる急に話しちゃいけないくらい静かになる空気だ
それが起こると誰も話すことはなくなった
それから10秒ぐらいして初めて中村が口を開いて演説を始めた
その演説の内容はびっくりするような内容だった。
○○候補の○○です!お願いします!みたいな定番じゃない。一言目からはぁ!?ってなるようなことを言ってたのを覚えてる
教室の扇風機の設置する
昼休みに外出許可証無しでの校外外出できるようにする
ほかにも色々生徒がおおおおおおおおおおお!!ってなるようなことを熱く語っていた
中村も反しているうちにどんどん暑くなっていってるみたいで身振り手振りがすごくて結構迫力があったのを覚えてる
そして、この公約を実現するには現生徒会では不可能であるみたいなことをいいはじめた
本当は会長になりたかったが1年ではなれないからしかたなく会計になった
現生徒会では俺の意見を通すのは難しい
そんなことを言った後に、現生徒会全員に対しての不信任投票を要求してきた
現生徒会のメンバーが一人でも通った場合、自分は辞任するといった。
つまり、中村は現メンバー全員を不信任とし落としたうえで自分だけ当選させることを生徒に要求してきたんだ
校則では不信任となった役職は半期間の間空席になるとのことらしく、
たとえ、会計でも通ったのが一人ならば生徒会の実験を握れるということだった
そして、演説が終わり教室に帰る途中、中村の話題で持ちきりだった
で、次の日。
購買前の黒板に貼られていた結果を見ると当選したのは中村1人だけだった