615:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 22:34:26.01 ID:fwXw+9z20
夜 自宅
オタク「おわった……もう……きっと……」
オタク「……」
オタク「楽しかったなぁ……」
オタク「もう1回……最初からやり直せたら……」
オタク「……」
オタク「最初から……やりなおす……」
オタク「あの絵を……壊す……」
オタク「……」
オタク「そんなことしたらもう近くにはいられない……」
オタク「……友達でいられない……」
オタク「寝よう……」
623:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 22:38:18.55 ID:fwXw+9z20
数日後 文化祭前日 放課後
幼馴染「おーい」
オタク「……」チラッ
男「よう」
幼馴染「明日はどうする?」
男「俺はクラスのヤツと一緒にまわることにした」
幼馴染「やっぱ、それがいっか」
男「お前も、えっと……あの、ずっと手伝ってくれてたやつと一緒に文化祭まわれば?展示だけだから、一日中フリーなんだろ?」
幼馴染「まぁね」
男「じゃあな」
幼馴染「んー」
オタク「……」トボトボ
ピリリリリ
オタク「メール……?」
オタク「……」
633:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 22:41:58.86 ID:fwXw+9z20
夜 自宅
オタク「……」
携帯『明日、いっしょに文化祭たのしもうよー!!』
オタク「……」ピコピコ
テレビ『エゴだよそれは!!』
オタク「……」
オタク「……でも……僕は……」
テレビ『分が悪い賭けは嫌いじゃない』
ピリリリリ
オタク「……」バッ
携帯『私の友達も一緒にまわりたいってさー』
オタク「……」ピコピコ
テレビ『銃身が焼きつくまで撃ち続けてやる!!』
647:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 22:45:44.66 ID:fwXw+9z20
翌日 文化祭当日
オタク「……」キョロキョロ
オタク(思わず逃げちゃった……)
オタク「……」
ピリリリ
オタク「……」バッ
携帯『どこー?』
オタク「……」
オタク「もういい……」
オタク「僕は……」
男「あれ?お前……」
オタク「あ……」
男「なにやってんだ?アイツ、さがしてんじゃねーの?」
オタク「いや……関係ないから」
男「アイツ、お前にすごい感謝してたぞ?今頃、恩を返したくてウズウズしてんじゃないか?」
658:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 22:50:36.03 ID:fwXw+9z20
「はやくいこうぜ」
男「おお」
オタク「あ、貴方こそ……どうして一緒にまわってあげないんだ?」
男「え?」
オタク「か、彼女だろ……?」
男「違う違う。中学校の部活仲間ってだけだ」
オタク「……え?」
男「今でも月に2回ぐらい同じ面子で遊んでるだけの仲。そりゃあ、中にはアイツのことが好きなやつもいるかもだが」
オタク「それじゃあ……」
男「俺はもう別に彼女いるしな。……よかったな」
オタク「……」
男「んじゃな」
「おせーぞ」
男「悪い悪い」
オタク「……」
670:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 22:54:34.93 ID:fwXw+9z20
図書室
オタク(でも……彼女はあいつのことを好きかもしれない)
オタク(それに僕はもう完全に脈なし……だし……)
オタク(意味ない……)
図書委員「あれ?」
オタク「あ……」
図書委員「どうも……」
オタク「……」ペコッ
図書委員「いたよー」
オタク「……え?」
幼馴染「あー、やっとみつけたぁ」
オタク「あ……えと……」
幼馴染「ま、丁度よかった。紹介したかったのは、この子。アンタのこと何度か見かけたことあるって」
図書委員「いつも図書室を利用してますもんね」
オタク「う、うん……」
686:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 22:58:40.68 ID:fwXw+9z20
幼馴染「読んでる本の傾向がすごく気になってたんだって」
オタク「え?」
図書委員「私の好きな本を読んでいるので、もしかしたら気が合うかなーって、思ってたんですけど」
オタク「そ、そうなんだ……」
図書委員「……」モジモジ
幼馴染「折角だし、二人でゆっくり読書の話でもしてみたら?」
オタク「え……」
図書委員「いいの?」
幼馴染「私は体育館で吹奏楽の演奏でも聴いとくから、終わったら来て」
図書委員「うん」
オタク「あ……」
幼馴染「バイバイ」
図書委員「あの……座りませんか?それとも、学校を回りながら……」
オタク「じゃあ、まわりなが、ら……」
図書委員「はい」
699:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 23:02:47.57 ID:fwXw+9z20
オタク「そういえばよく、図書室で喧嘩してたね……」
図書委員「ああ。強引に付き合わされていただけでなんです。すごく迷惑でした」
オタク「そう……なんだ」
図書委員「ちょっとしたことで怒るし、別れられてよかったと思ってます」
オタク「……」
図書委員「あの……楽しくないですか?」
オタク「あ、ううん……」
図書委員「……」
オタク「……えっと……」
図書委員「あ、何か食べますか?」
オタク「う、うん……そうだね……そうしよう……」
図書委員「どれにしましょうか?」
オタク「……」
図書委員「……」
700:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 23:03:07.20 ID:Fh+BR8Ju0
これはオタクひどいな
709:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2012/03/19(月) 23:07:17.18 ID:fwXw+9z20
オタク「……ごめん」
図書委員「え?」
オタク「ぼ、僕……他に好きな……人が……いて……それ、で……」
図書委員「……そうですか。残念です」
オタク「ごめん……」
図書委員「いえ。私のほうこそ無理につき合わせてしまって」
オタク「そ、それじゃあ」
図書委員「はい」
オタク「……」スタスタ
図書委員「気が合いそうだったのに……」
オタク(やっぱり……僕は……)
オタク(彼女が好きだ……)
オタク(脈がなくても……このままじゃ……)
オタク(一生童貞でもいい……この気持ちは……伝えたい……)
オタク(ずっと……ずっと……好きだったから……)