このまま走っていても良いが、美唄にあるコンビニで休憩すべくスミーの前に出て
「lest」
と伝えると
(*`・ω・)OK!!
と言って何故か加速を始めた。クソッ、なかなか速い!携帯を取り出してスミーに預けた携帯を鳴らして自転車を停める。
「Why didn’t stop?」
Σ(・ω・;)れーす?
あぁ、レストとレースを聞き間違えたのか。よくあるよくある。
訳がない。
揺れるケツに僕は下半身が熱くなるのを感じた・・・
お互いに笑ってしまったので先にある自動販売機で飲み物を補充し、何か見たいものは無いか聞いてみた。
(´・ω・`)ここらへんになんかあるの?
「ghost town.」
(`・ω・´)ぜったいいやだ
という訳で小休憩を終えて日本一長い直線道路に挑む。正直この真っ直ぐな道は楽なようでいて、なかなか終わらないから精神的に辛い。
時間的に昼近かったが、お互いまだ空腹ではなかったこともあり、直線が終わる昼の2時頃に休憩という事を告げて再び走り始める。
北海道とはいえそれなりに暑い。そんな中スミーは自分のペースではあるがしっかり滝川まで走り続けた。
直線が終わった瞬間
ヽ(*´∀`)ノ
自転車を止めてニコニコと嬉しそうなスミーを見て数年前の自分もそうだった事を思い出す。休憩することを告げ、先導してコンビニ駐車場へ。
ヽ(=´▽`=)ノ
(この娘、良く日本語話せないまま日本を自転車で旅しようと思ったな)
焼きそばをフォークで食べる姿を見ながら自分はそんな余計な事を考えていた記憶がある。
再び自分先導で走り始めて神居古潭に着く。ここからは自動車専用道路と、歩行者自転車道路に分離する為だ。
神居古潭は心霊スポットなどとも言われているが、知らぬが華。普通に見れば綺麗な景色であり、旭川まで絶景の中をサイクリング出来る。
案の定スミーは楽しそうに景色を見ながら旭川まで走って行った。
スミーは大学入学1ヶ月前、自分は3年生でした。
国道に合流し、迷わないよう自分が先導に切り替わり、駅近くにあるホテルについた。
チェックインして部屋へ。かなり汗をかいたと思うので先に風呂に行ってもらい、その間自分はストレッチ。
スミーの後で自分も汗を流す。快晴とは言えなかったが、日焼け止めを塗り忘れていたので腕が少し痛い。明日からはシッカリ対策しなくては。
風呂から上がると
(*´∀`*)~♪
冷蔵庫の酒を飲みながら観光パンフレットを見て変な歌を口ずさんでいるスミー。ご機嫌なのは良いが、冷蔵庫の飲み物は結構高いのでやめて欲しい。
※フィンランドでは18歳から飲酒できると言っていたので気にしていなかったが、よく考えたら日本では日本の法律でアウトだと気付く
なぜ当たり前のように同じ部屋なのだ?
ペースト抜けしてました!
夕飯について考える。コンビニで昼飯を軽く食べた程度だったのでガッツリ食べておきたい。スミーも腹が減っているらしいので、フロントで近くのラーメン屋を尋ねて向かう。
(゜∀゜)!!
でも移動中、うまそうな香りを垂れ流していた焼き鳥屋に反応してしまい、誘惑に負けてそこにした。
( ‘ω’ 三 ‘ω’ )
考えてみたら和風テナント、興味深くキョロキョロするのは当たり前だ。日本語のメニューしかないので自分が焼き鳥をテキトーに注文する。
(´・ω・`)
あ、酒飲みたいんですね。店員に言って最初に飲みやすい日本酒を出してもらう。
(*´ω`*)
あー、いい笑顔だ。それ高いんだけどね。
店員さんに俺の好物を頼む。見た目はグロいが抜群にうまいアレだ。
案の定スミーが食べたそうにしているのでもう一皿出してもらう。
(`;ω;´)
タコわさはお嫌いなようだ。
結局なんだかんだで一万円くらいの出費。半分くらいがスミーの高い日本酒。
(*´∀`*)
そんな良い顔されても…1食には高すぎる出費だ。暇があったらATMで貯金を少しおろしておこう。
程良く酔ったスミーは珍しくたくさん話しかけてくる。でもフィンランド語はわからない。簡単な英語か絵にして欲しい。
一人陽気なスミーを連れてホテルに戻った。
部屋に戻り、冷房を強くする。自分は地図を広げて今後の予定と時間を考えていく。
スミーは文字の読めない観光パンフレットを見て
(((o(*゜▽゜*)o)))
なんか独り言言ってはしゃいでる。まぁそのうち寝るだろう、と背中を向けていると背中をトントンされた。
(*’ω’0〔動物園パンフ〕0
凄いいい笑顔だ。明日は観光をしてから、ちょっとだけ移動して大雪山の途中にあるキャンプ場に宿泊しようと決める。
>>73
下心の有無を言われたらゼロではなかったんですが、ほぼ未経験者が知床に自転車で行く際、数ヶ所の難所があるんですよ。日本語無理なら絶望的です。
半分は暇潰しで行った感じです
58と59の間です
北海道の観光事情は甘くない。昼とは言え予約が埋まっているのではないだろうか?
案の定なかなか見つからず、三軒目でツインなら空いていますとの返事を貰う。スミーにツインルームでも良いか確認して予約する。ついでにフィンランド語を話せるスタッフの在籍を尋ねるが、流石にいなかった。
http://i.imgur.com/XokS4O8.jpg
どちらかと言うと優しい感じの顔した子でしたよ。
天気予報を見る為にテレビを点ける。携帯を充電し、朝シャワーをする為に風呂場でタオルを干していたりすると
有料お試しボタンを押したらしく、あはーんな番組の音が風呂にまで聞こえてきた。スミーはなんか言ってるが無視しよう。
お試し時間が終わり、静かになったのでバスルームから出るとスミーはベッドにうつ伏せになり、耳を塞いでいた。
この酔っぱらいを構うと面倒そうなので何も言わずにフットライトを残して消灯、自分も自分のベッドに横になる。
暫くしてスミーの寝息が聞こえてきた。自分もなかなか疲れていたのでそのまま眠りに落ちた。
二日目が終わった。
朝起きるとスミーはまだ寝ていた。布団は床に落ち、浴衣がほどけて酷い事になっていた。布団をかけてあげ、スミーが寝ているうちにシャワーを浴びて、朝の天気予報をチェックししていると
(´・ωゞ)ふぉめんた
流石に起きた。ノソノソとバスルームに向かいシャワーを浴び、ノロノロと出て来て再びベッドへ。
_( _´ω`)_
あ、これは朝食無理なパターンだな。
とりあえずチェックアウトまで寝てもらい、自分は朝食。ついでにフロントでイベント等の確認をして部屋に戻る。
予定を変更、空室確認取れたし、今日は旭川観光に一日使おう。
だいぶ回復したスミーを起こし、連泊することを告げる。
(*゜∀゜*)
何を言っているかわからないが、凄い喜んでいた。
微妙な曇天ではあったが、貴重品以外荷物の無い自転車に跨り、ゆっくり先導する。途中から国道39号を外れ、目的地に到着する。
旭山動物園到着。それに気づいた時のスミーは今迄にない最高の笑顔だった。園内に入ると
( ‘ω’ 三 ‘ω’ )
あちこち見ている。スミーの気の向くままに園内を見て回ると
三( ノ’ω’)ノじらふ!!
キリン目がけて走って行った。二日酔いは治ったのか?フィンランドの動物園に居ないのか、或いはキリンが好きなだけなのかわからないが、20分位キリンを見ていた。
そんなスミーが面白かったので持って来た使い捨てカメラで撮影。
(*ノ´∀`*)ノ
昨日のライディングがキツかったのか、或いは観光地を回れることに喜んだのかはわからないが、まぁ動物園を喜んでいるからいいや。
昨日のライディングがキツかったのか、或いは観光地を回れることに喜んだのかはわからないが、まぁ動物園を喜んでいるからいいや。
園を出て近くにある鍾乳洞へ向かう。途中何人かのチャリダーとすれ違い、軽く話をするが、スミーは基本的に猫を被っていて話さない。
(・ω・)
( ・ω・)
(・ω・ )
微妙に動く程度で殆ど変化しない表情。ちょっと面白い。
鍾乳洞につきHere is a caveと伝えると
(`・ω・´)
なんか張り切っている。自分もここは初めて入る鍾乳洞だったので張り切って入り口に向かう。
中は非常に涼しく、そして涼しく、快適に涼しかった。
(`・ω・´)つ|壁|
冒険心をくすぐるようなタイプの鍾乳洞ではないが、スミー的好奇心を刺激したらしく、あちこちペタペタと触っていた。小さくて凄いわけではない鍾乳洞だけれど、まぁ来て正解だったのかな。
小雨が時折あったが、だらーりだらりと再び気の向くままに走り、駅前のホテルに戻る。
スミーにDo you want to go Summer festival ?と伝えると
(・∀・)yes!
良い返事。
念の為折り畳み傘を持ち、会場付近をフラフラ歩く。屋台で売っているチョコバナナを買い、焼きそばを買い、たこ焼きを買い…
後ろ姿がギャルなので度々ナンパしてくる男はいたが、外国人だと気づくと離れていく。離れず話しかける男もいたが
(・ω・)
スミーが無表情。
諦めて立ち去るナンパ師。
少し離れた河川敷、それ程混んでいない場所に座り、出店の食べ物を食べ始める。
何分かそうしていると、少し離れた所で花火が上がり、空を照らした。
Σ(・ω・ノ)ノ
見事に驚き
(*´∀`*)
笑顔満開。
自分自身も久々の花火を満喫。特に会話もなく、ボーッと眺める。雨が降ることも無く、いい時間が過ごせた。
(*´∀`*)
嬉しそうな顔のままのスミーと一緒にラーメン屋に向かう。味は普通だったが、スミーは小さなレンゲに一生懸命麺を載せて食べていた。あと猫舌なのか凄いフーフーしていた。
部屋に戻り、冷房を入れる。スミーに風呂を譲り、自分は明日以降の予定を立て直す。
結構シビアだった。大雪山の景色を見てもらいたいが、ゆっくりし過ぎるとキャンプ場もなく、大幅に計画が狂ってしまう。
スミーの登坂速度もまだわからない。50km,120kmの割り振りで2日を使うべきか、北見までの170km近く一気に行くべきだろうか。
そんな事を考えていたらスミーがバスルームから顔を出してこっちを見ていた。
|ω? `)…
「What’s happen?」
|彡サッ
そして気づいた。部屋に戻って直ぐ風呂に直行したから着替えを取り出してなかった。バスルームの扉越しに
「I go to front.I have a room key.OK?」
と伝えて下の自販機へ向かう。10分ほどして部屋に戻ると着替えたスミーはベッドで日記みたいのを書いていた。
自分も風呂に入り、スミーに声をかけて3日分の着替えを持ち、ランドリーで洗濯、乾燥して部屋に戻る。
明日は早く起き、急いで北見に向かわなくてはならない。
ベッドに入り、フットライトだけをつけて就寝。多分スミーより早く寝付いた。
三日目終了