11 :名も無き被検体774号+:2013/05/12(日) 02:40:55.53 ID:gRlmCOqV0
そこからは本当に苦しかった。Aの笑顔が怖かった。
無邪気な笑顔の奥に何を秘めているのか、本当に怖くなったんだ。
そしてついに、俺は別れを告げた。
当時の俺は本当にAに恐怖心を抱いていて、会うことにすら恐怖を感じていた。
恋愛経験も少なかった俺は、電話で別れを告げた。今考えると、最低な行為ではある。
何時かは忘れたが、夜に電話で切り出した。
Aは電話の向こうで泣きじゃくり、「別れたくない。別れたくない」と連呼していた。二時間以上は話したと思う。
痺れを切らした俺は、明日、学校で話そうと言って電話を切った。
で、すぐに就寝。
12 :名も無き被検体774号+:2013/05/12(日) 02:42:25.62 ID:gRlmCOqV0
当時の俺は朝5時半に起きて走りに行くのが日課だった。
長電話をしたせいで辛かったが、毎日のリズムを変えたくなかった俺はその日も早起きした。
俺の部屋は窓際にベッドがあり、朝起きるとブラインドの隙間から天気を確認して走りに行っていた。
ブラインドに指を当て隙間を作り、外を見た。
その時間、まだ外は暗かったんだが、家の前の街頭の下に誰かいる。目を凝らしてよく見ると、Aだった。
このときの恐怖は本当にやばかった。
Aの家は俺の家から車で30分はかかるようなところだった。
そして、電話を切ったのは終電もなくなっているような夜中。
歩いて家まで来ていた。
そのときは自転車で来たのかと思ったが、後々聞いた話では歩きだったようだ。
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