学校が夏休みになると、朝方から俺がいなくてもカギ開けて入って、待ってる感じで。
待たれてるとなると、バイトとか実習とか補講が終わるとすぐ家に足が向いて。
「おかえりなさい。」言って貰って。休日も、何がある訳でも無いけど一緒にいる感じで。
最初の頃は、七時頃には彼女家に送り届けて、お婆さんに挨拶して、おやすみ言って帰ったり、
そのまま夕食御馳走になって。お返しに何か届けて。またお返しされてって感じで。
そのうちに彼女が俺の部屋にいる時間が長くなって。彼女が夕食作ってくれる事も多くなって。
のんびりしすぎて、気がついたら遅い時間になってたりで、慌てて彼女の家まで出発したりで。
俺の部屋から市営までは、国道沿い歩いてほぼ真っ直ぐで徒歩二十分。軽い散歩程度の距離。
学校の近所で。近隣に住んでた友達とか講師とかと出くわしたりする事もあって。
逃げる訳にもいかないし腹決めて紹介して。俺が口に出して「カノジョ。」って言うと、
照れなのか顔赤くして、はにかんで。俺の後ろ隠れて。背中くっついて。それがかわいくて。
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