坊さんはおんどうには誰も来ないと俺達に言っていた。
そしてこの無機質な喋り方だ。
扉の外にいるのは、絶対に美咲ちゃんじゃないと思った。
気づくとAが俺達の側に戻り、俺とBの腕を掴んだ。
力が入ってたから、こいつにも聞こえてるんだと思った。
俺達は3人で、おんどうの扉の方を見つめたまま動けなかった。
その間もその声は繰り返し続く。
「いらっしゃいませ~」
「Bくん」
「おにぎり作ってきたよ」
410: :2009/08/04 19:41:14 ID:
そしてとうとう、扉がガタガタと音を出して揺れ始めた。
おい、ちょ、待て。扉の向こうのヤツは扉をこじ開けて入ってくるつもりなんだと思った。
俺は扉が開いたらどうするかを咄嗟に考えた。(全速力で逃げる、坊さんたちは本堂にいるって言ってたからそこまで逃げて・・おい本堂ってどこだ)
とか。もうここからどうやって逃げるかしか考えてなかった。やがてそいつは、ガンガンと扉に体当たりするような音を立てだした。
無機質な声で喋りながら。そしてそのまま少しずつ、おんどうの壁に沿って左に移動し始めたんだ。
一定時間そうした後にまた左に移動する。その繰り返しだった。
おい、ちょ、待て。扉の向こうのヤツは扉をこじ開けて入ってくるつもりなんだと思った。
俺は扉が開いたらどうするかを咄嗟に考えた。(全速力で逃げる、坊さんたちは本堂にいるって言ってたからそこまで逃げて・・おい本堂ってどこだ)
とか。もうここからどうやって逃げるかしか考えてなかった。やがてそいつは、ガンガンと扉に体当たりするような音を立てだした。
無機質な声で喋りながら。そしてそのまま少しずつ、おんどうの壁に沿って左に移動し始めたんだ。
一定時間そうした後にまた左に移動する。その繰り返しだった。
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