男「あのさ…」
幼馴染「もう…話しかけないで…」
なんなんだ。
男「あぁ、そうかい」
もう、怒りしか出なかった。
気に入らないところがあれば言えばいいだろう。
嫌いになるプロセスがまるで読めない。
これほどまでに歯痒いとは思わなかった。
隣から派手な泣き声が聞こえた。
なんなんだ
12月。クリスマスの月だ。
去年まではケーキを一人分買っていたが、
今年はそんな気がおきなかった。
いつものように、アパートの階段を登る。
後ろに幼馴染はいた。白い紙袋を抱えていた。
クリスマスは一人でするつもりらしい。
いいだろう。妙に対抗心が生まれた。
24日にケーキ屋に走ることを決意した。
24日
買ってやった。デカいデコレーションケーキを。
ガキだなぁ…俺。
あいつの家に明かりはともっていなかった。
しかし泣き声は聞こえた。
何かしてやらねばならない。
訳のわからない使命感が生まれ、ノックもせず、インターホンも押さず、
鍵がかかっていないドアを開けた。
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