DQN「へへっ。どうもっす。」
店長「それでだ、昨日の昼も、そういうお前目当てのお客さんが来てくれて喋ってただろ? あの土建屋の二人組。」
DQN「あぁ、はい。あのスキンヘッドの大将と金髪の兄さんっすね。」
店長「そうそうそう。そんであの時、本社の偉いさんが視察に来てただろ?」
DQN「来てましたねぇ。メガネにオールバックの、ちょっとヤクザっぽい人でしょ?」
店長「はははっ。確かに、あの人ちょっと怖いな。あの人はな、うちの会社の東日本店舗事業部の部長なんだ。」
DQN「???」
店長「つまり、東日本全ての店舗の中で一番偉い人。毎月視察に来るエリアマネージャーいるだろ? あのマネージャーより更に上だ。東日本の全ての店長・エリアマネージャーを統括してるのがあの人なんだよ。」
DQN「ほぇ~。そうだったんすかぁ。あっ、だから店長、しっかり挨拶しろって言ってたんすね。」
店長「そうさ。今月は年に一回の“恐怖の部長巡回月間”なんだ。そんな偉いさん相手に『ちぃっす』とか『おはざっす』とか言われたら、俺の立場が危うくなるからな。」
DQN「はははははっ!」
店長「ったく。笑い事じゃないんだよ。まぁ、それでだ、その部長がな、お前と土建屋の常連さんが喋ってるのを見て、いたくお前を気に入られたんだよ。」
DQN「えっ? マジっすか?」
店長「うん。さっきも言った通り、お前は喋りながらでも必ず手は動かしてるからな。そこが良かったらしい。『接客と仕事の両方ができるとは、なかなかやるじゃないか』ってな。」
DQN「へへっ。あざっす。」
店長「そこで、余計なお世話かも知れないが、俺は部長にお前の事情を話した。借金の事、進学せずに就職する気である事。」
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