34: 名も無き被検体774号+ 2014/03/12(水) 07:52:13.25 ID:zSMs1Lti0
「僕の好きな人って、先生なんだ」
帰り支度をしているユウキは、特に驚いた様子もなくおどけて答える。
「原西?」
「そんなわけないだろ」
「ああ、あの不登校不良不毛教師か。なんだよ今更」
「今更とか言わないでよ」
「まさかとは思うが、俺が気づいてないという前提で言ってるわけじゃないよな? その話」
当然、ユウキは気づいていただろう。
いや、ユウキでなくとも、僕と親しい人間であれば誰だって気づいたはずだ。
ただ僕と殊更に親しい人間は、ユウキ一人のみだったというだけで。
先生がまだ学校に通っていた頃、ことあるごとに「ちょっと質問があるから職員室に行ってくる」などと理由をつけて、先生と話をしに行っていた僕なのだ。
四六時中僕とつるんでいたユウキが、僕の下心を察しなかったということはないだろう。
だから僕の告白は、彼が驚くべき僕の吐露は、次の一言なのだ。
「ずっと先生の家に行ってたんだ。ここ最近」
今度こそ、ユウキの動きが止まった。
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