14:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:21:13.35 ID:9YZzFpZv0
数時間後
ニ(くそっ、マットも補助もなしでバク転の練習なんて出来るかよ…。あのデブ)
デ「おい、新入り!」
ニ「はい」
デ「ジュースかってこい。マウンテンデューな」
数時間後
デブ「おつあれしたー(電話を取り出す) え? あ、マジで? 相手何人? まーじで? マジマジ。余裕。ぎゃはは、マジうけるんだけど。おっけー、駅前の和民な」
ニ(まじかよ…あのデブ…帰りやがった。もうムリだ。こんな職場やめよう…)
中年ショッカー「若いの。今日はもう上がれ」
ニ「え?いやでも、バク転がまだ…」
中年「いいんだよ。そんなもんは、俺がバク転成功したのを見たことにして評定に書いてやるよ。どうせ役にたちゃしねぇよ。上の連中は現場がわかってねぇんだよ」
ニ「は、はぁ」
中年「メシも食ってねぇだろお前。おごってやるから、飲みにつきあえ」
ニ「はぁ…」
18:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:22:57.16 ID:9YZzFpZv0
公園前、おでん屋
中年「お前も、災難だったな。いきなり庶務課なんてよ」
ニ「い、いえ」
中年「正直に言えよ。これがショッカーかって思っただろ」
ニ「…はい。少しは」
中年「はは、少しか。俺なんて年中思ってるよ。上の連中は現場のことをよく知りもしないで無茶な目標ばっかり立てやがる。
実際、やってらんねぇよ。給料も安いしよ。俺の給料なんざ、企画の3年目社員より低いんだぜ。人員もどんどん削減されるしよ。
そのくせ、やれ集合が遅いだな、CS(怪人サティスファクション)が低いだのよ。
組合の連中も上の顔色うかがってばっかりだ。なにが健全な労使関係だよって話だよな」
デブみたいにヤル気なくすのも、まぁ無理ねぇわな」
ニ「…中年さんはどうしてそれなのに、働いてるんですか?」
中年「ま、女房子どもを養わなきゃなんねぇしな…」
ニ「そうですか…」
中年「それに、世界征服ってのにも、まだ思いがあんだよ。
わけぇときに悪の組織ってやつにあこがれて入社したからな…これでも、一応、な。ははっ、たかが下っ端の戦闘員が、バカみてぇか?」
ニ「いえ、そんなことは…」
中年「ま、お前もあんまり腐らずやれよ」
そのとき、おでん屋の外の公園からで怒声が聞こえた。
20:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:23:37.48 ID:9YZzFpZv0
警官A「おい! こんなところにかってにダンボールハウスを建ててすむな!! ただちに撤去しろ!!」
ホームレス「そ、そんな…ここから追い出されたら、わしらどうしたら…。この寒さじゃ凍死しちまうだ…」
警官B「知ったことか! 条例違反なんだよ! さあ出て行け。逮捕するぞ」
警官C「はー、まったく。いいから早くしてくれないかな。隣町の公園にいけば、ウチの管轄じゃないから見逃してあげるよ」
ホームレス「この寒空のなか…」
中年「警官ってやつは、これだからよ…」
ニ「あ、どこいくんですか中年さん」
中年「おい、そこのポリ公、悪いけどお前ら、殴らせろ」
警官「な、なんだと? 一体どういうつもりだ!?」
中年「俺はなぁ…ショッカーなんだよ。ショッカーが悪いことするのに理由がいるかってんだよ」
警官「ショッカーだと!? 逮捕してやる」
ニート(あわわわ…大変だ…)
22:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:25:43.14 ID:9YZzFpZv0
ニート(あわわわ…大変だ…)
中年「ガタガタいわずに来いよ。こら」
警官「逮捕だー!!」
ズカッ、バキッ!!
中年さんは庶務課で鍛えた格闘技で、警官を一蹴した。
ニート「つ、強い!」
中年「けっ、雑魚が。最近までちゃらちゃら大学生やってたやつに現場暦20年の俺が負けるわけねぇだろうが」
中年「おい、ホームレスさんよ。さっきのおでん屋があまりにもクソまずかったからよ。嫌がらせにてめぇらにくれてやるよ」
ニ「中年さん…はっ」
ニートは叩きのめされた警官の一人が起き上がり、銃をぬいたのに気づいた
ニート「うわあああああっ!!」
体当たり
警官「ぶはっ!」
中年「やるじゃねぇか、新入り。助かったぜ」
ニートは、もう少し、この仕事を続けてみようと思った。
24:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:27:43.48 ID:9YZzFpZv0
主任「出動がかかりました。では、今回は中年、デブ、ニートで行ってください。相手は仮面ライダー1号です。バイトショッカー15人がつきますから」
中年「わかりました」
デブ「ま、まじかよ」
ニ「?」
同じころ~本社~
イケメン「美少女ちゃん、費用申請ここにおいとくよ」
美少女「あ、はい…これは…」
イケメン「ん? 企画部の部長のはんこはもらってるし、稟議書も通ってるよ?」
美少女「この作戦って…」
イケメン「ああ、いいだろ? 俺が立案したんだ。江ノ島攻略作戦と同時に、庶務課のやつらを1号に突撃させる。
そうすれば江ノ島の防衛に1号が回るのが半日は遅らせられるんだよ?」
美少女「でも、これじゃ出動した庶務課の人たちは…」
イケメン「ああ、全滅だろうね。まぁ、庶務課はそれが仕事だから」
美少女「ど、同期のニートくんもいるんですよ?」
イケメン「ああ、そうだね。でも、彼はまだ実戦にはでてないんじゃないかな? たいして仕事できそうにないしね。それより、今夜食事でもいかない?」
美少女「ニートくん…」
25:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:28:25.25 ID:9YZzFpZv0
現場
中年「いいか、デブはAポイントでバイトを指揮して後方支援だ、一番安全なポジションだけど気を抜くなよ」
デブ「…」
中年「返事はどうした」
デブ「…うぇーっす」
中年「ニートは俺と一緒に1号に突撃だ。いいな」
ニート「了解です」
待機中
中年「へ、すまねぇな。こんな作戦に、若いお前らをまきこんじまって」
ニート「そんな、中年さんのせいじゃないですよ。それに死ぬって決まったわけじゃ」
中年「そうだな。俺はともかく、お前らは生き延びろよ…」
ニート「いやですよ。中年さんも一緒に生き残らなきゃ、奥さんと子どもがいるんでしょ。
今日終わったら飲みにつれてってくださいよ!」
中年「ははっ、そうだな。よっしゃお前、童貞だろ? 今日はソープもおごってやるよ」
ニ「まじすか?」
中年「おお…、着やがった、1号だ。まずは俺が行く」
ニート「了解っす」
28:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:30:08.72 ID:9YZzFpZv0
ポイントA
デブ「こんな作戦やってられるかよ。V3と闘うとか無理だろ。おい、バイト、お前らもう適当にやれ。
俺帰るから(電話取る)あ、俺、今日仕事中止になったわ。まーじで? おー。じゃあすぐいくわ。駅前の和民な」
前線
風見「きたな。ショッカーめ、さあかかって来い! 正義の拳をお見舞いしてやる。変身!」
1号「さあかかって来い!」
中年「いまだ! デブ! 撃て!」
中年「どうした!? デブ! デブ!!」
バイト「あ、なんか帰りましたけど」
中年「なにっ…?」
1号「とうっ!」
ちゅどーん
中年「ぶはぁっ!!」
1号「悪は去った」 変身といてスタスタ立ち去る
30:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:32:24.85 ID:9YZzFpZv0
ニート「ちゅ、中年さん! 中年さん!!」
中年「俺は…もう、ダメだ…。お前だけでも…逃げろ」
ニート「イヤだ! 中年さん! 飲みに連れて行ってくれるっていったじゃないですか!? 中年さん!!」
中年「すまねぇな…ぶはっ…」
ニート「そうだ! 奥さんとお子さんが待ってますよ! 意識をしっかりもって!」
中年「…女房と子どもなら、先週出て行ったよ…。公務員の男と再婚するつもりらしい…いいから、お前は逃げろ…俺をつれてちゃ1号からは逃げられねぇ」
ニート「俺一人でもやってやる。すぐにV3を倒して、戻ってきます。だから!」
中年「…無理だ…。だが、気持ちだけはうれしいぜ…ありがとうよ」
ニ「変身前に攻撃すれば!」
中年(!コイツ! 誰もが気づいていながらも、そりゃ卑怯すぎだろ、と思って避けていたことをいとも簡単に…!
この数ヶ月で見せた素質といい…コイツは化けるかも…しれねぇな…見届けられないのが…残念だ…)
ニート「死んじゃダメだー!」
中年「いいか…。このおっさんの最後の教えだ…。お前には素質がある。いつか…ショッカーの上にたて…そして…悪の道を…(ぱたっ」
ニート「中年さん? 中年さーん!! わああああ!! 嫌だあああああ!!!」
32:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:33:40.01 ID:9YZzFpZv0
本郷「まだゴミのごときショッカーがいたか。この悪め。滅ぼしてやる」
ニート「この人はなぁ…いい人だった。奥さんと子どもを養って、家のローンを20年も払い続けて、
正義を憎み、まじめに悪の道を歩み続けた…世界征服に役立とうとした…! それをキサマは…」
本郷「ふん。すぐに後を追わせてやる。あの薄汚い中年のようにな。ショッカーめ。変…」
ニート「うりゃああああああ!!」
マシンガン乱射
本郷「なにっ!?…ひでぶっ!」
ニート「ぶっ殺してやる! 庶務課をなめんじゃねぇ!! 中年さんを侮辱すんじゃねぇ! このリア充が!!」
本郷「おのれっ! 変身前に攻撃するとはなんて卑怯な…悪め!」
ニート「黙れこのイケメン野郎! 俺はショッカーだ! 悪いことして何が悪い!死ね!」
本郷「くっ、負傷してしまった。ここは撤退だ。とうっ」
ニート「はぁ…はぁ…」
35:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:37:17.36 ID:9YZzFpZv0
数時間後
イケメン「ふっ、江ノ島攻略はうまくいったようだな。やは1号の到着が遅れたことが勝因だろう。何分遅れたんだ?」
一般職「いえ、1号は来ませんでした。庶務課の人間が、1号を負傷させた成果だそうです」
イケメン「なんだと!? その庶務課の者の名前は?」
一般職「ニートです」
イケメン「なっ…」
美少女「あ、作戦の報告書の部内回覧が…ニートくん、無事だったんですね…よかった」
ニートは1号を負傷させた功績が認められ、異動となった。
36:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:38:16.67 ID:9YZzFpZv0
ニート「今日から、諜報部に配属されましたニートです。」
拍手
部長「ニート君は現場の叩き上げだ。その経験を生かして、活躍してほしい。あそこが君のデスクだ。とりあえず君には関東エリアの情報収集をお願いしたい」
ニート「はい(見ていて下さい…中年さん。俺、やるよ!)」
ニート:諜報部諜報2課:平社員 月収16万3千円(+残業費1時間あたり850円)
38:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:39:30.25 ID:9YZzFpZv0
ニートは、「仮面ライダーだけど、質問ある?」というスレを立てた。
「変身後の腹筋うp」
「どこ住んでんの?」
「嘘確定。一号は世田谷区在住。これ豆な」
「おととい喫茶店で一緒だった人彼女?」
「だから偽者だっていってるだろww」
「大学どこ?」
「ライダースレにまで学歴厨かよ」
「1号とV3とクウガは城南大学」
「ソースうp」
「学生名簿に載ってるぞ低脳」
ニートは情報を収集したのち、外回りにでて確認を繰り返し、数ヶ月をかけてライダーのプライベート情報を暴き出した。
ニート「と、いうわけで、一号の本郷とV3の風見の住所調べました。企画部に渡して、作戦考えさせましょう」
部長「あ、ああ(こいつ…ライダーの個人情報を調べるなどと…今まで役に立つとわかっていながらもさすがにあくどすぎるから誰もやらなかったことを…
なんて薄汚い悪いヤツだ…)」
ニート「部長?」
部長「あ、いや。じゃあ合同会議を開こう。君も参加してくれ」
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