奇声をあげて威嚇する超簡単な仕事を受けたニート!そこはとんでもないブラック企業だった・・・。

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1:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:12:58.03 ID:9YZzFpZv0

求人広告「奇声をあげて威嚇するだけの簡単なお仕事です」

社名:ショッカー
職種:世界征服
待遇:一般職・月収14万~(幹部登用制度あり) 総合職・月収70万~
必要資格:無し(ただし経験者優遇)
募集人数:若干名
※世界征服を目指す悪の組織です! 明るく元気な職場が、アナタのやる気を待ってます!
採用:簡単な筆記試験と集団面接

先輩社員からのメッセージ
5年目・企画部 Aさん
昔から悪の組織に憧れていたので、業界最大手であるショッカーを選びました。
若手とベテラン社員が壁がなく、風とおしのいい社風です。
私の所属する営業部は怪人となって作戦を実行するいわば前線チームです。私がこれまで参加したプロジェクトでは貯水池へ毒を(略

ニート「うーん。なんかわからないけど、とりあえず面接受けてみるか、カーチャンがうるさいしな」

 

3:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:13:51.75 ID:9YZzFpZv0

元ニート「ここが面接会場か。どきどきするな。集団面接ってことはあそこのイケメンと美少女とブサイクも就職希望ってことか…」

面接官「どうぞみなさん、おかけください。…えーっと、まず、イケメンさん、当社への志望動機を教えてください」

イケメン「はい! 私は、かねてより御社の経営理念に興味をもっておりました。世界征服という壮大な夢の実現に、私も参加したいと思い、志望にいたりました」

面接官「なるほど。ではイケメンさんは当社のどういった部門で力を発揮したいとお考えでしょうか?」

イケメン「はい! どの部門に所属しても全力を尽くすつもりですか、私の希望は企画部です。怪人を使った侵略作戦の立案に勤めたいと考えております」

元ニート(やべぇ、あいつ、なんだよ。あんなにハキハキして優秀そうなやつも受けるとか、
まじありえねぇだろ。電通にでも入れよカスが)

イケメン「私は防衛大を卒業しており、近代戦争を熟知しておりますので、その経験も生かせるかと思います」

面接官「自己PRをお願いします」

イケメン「はい、私は学生時代、剣道でインターハイに出るなど、体力には自信があり、またイベントサークルを運営するなど…」

元ニート(くされリア充イケメン死ね)

 

5:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:14:37.26 ID:9YZzFpZv0

面接官「ありがとう。では美少女さん、アナタはどうですか? 志望動機と資格や特技があれば教えてください」

美少女「私は、御社のライバルの存在である仮面ライダーを倒したいと考えています。その力になれば、と志望いたしました。
私は、米国の大学で飛び級をしており、生物学の博士号を持っております。御社の怪人の造成に役立つものだと自負しております」

元(かわいい)

面接官「はい、結構です。ではブサイクさん。あなたの志望動機と自己PRをお願いします。

ブ「はい。まず、私はグロンギです。そして依然は御社と同業界のザンギャックにおりましたが(略」

面接官「はい、結構です。では元ニートさん。志望動機を教えてください」

元ニート「えっと、はい、あの…御社の経営理念にカンメイをうけまして…」

面接官「当社のどういった理念にですか?」

元「えっと…あの…」」

面接官「では、趣味や特技を教えてください」

元「しゅ、趣味は、ネットで…特技は…ピーナッツの投げ食いです」

面接官「はぁ…。ではありがとうございました。結果は後日連絡いたします。イーッ!」

面接が終わった元ニートは、せめてもの八つ当たりにショッカー本社ビルのトイレでウンコした。

 

6:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:15:22.70 ID:9YZzFpZv0

トイレから出ると美少女と遭遇

美少女「あ、さっきの、お疲れ様です、えっと、名前もう一度きいていいですか?」

元「え、ニ、ニートです。…ショッカーがんばってね。掲示板に書き込んで活動を支持するよ」

美少女「ニートさんも入社するつもりなんじゃないんですか?」

元「はは…ムリムリ。受かるわけ無いよ」

美少女「そんなこといわないでください」

清掃員「ん? どうしたんじゃ? 若いの?」

元「え? いや、今日面接だったんですけど、まあ、ぜんぜんダメだったんですよね」

清掃員「そうかい。そりゃぁ残念じゃの」

元「はーっ…まったく、イケメンとかリア充とか、まじで爆発しねぇかな…。童貞をバカにするやつらも死ねばいいのに。
大企業も全部つぶれてみんなニートになればいいのに…。世界滅びればいいのに。ヒャッハーたちが現れる世紀末になればいいのに」

清掃員「ほほお」

 

7:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:15:50.52 ID:9YZzFpZv0

面接官「イケメンと美少女は採用でいいですね」
役員「そうだな」
面接官「ブサイクは?」
役員「うーん。元ザンギャックだろ? 産業スパイの可能性が」
面「このニートはどうしましょう?」
役員「まことに残念ですが…でいいんじゃないの」

清掃員「待ちなさい」

面接官「ん? 清掃員がなにを…あ、しゅ、首領!」

首領「ほっほ、会社の清掃がわしの趣味じゃてのぅ…。ところであのニート、
あれほどの負のオーラを出せる負け組みはそうはおらん。あの求人広告は普通の人間にはみえんようになっとるしのう。
磨けば光る玉やもしれん。どうじゃ、わしに免じて採用にしてみぬか?」

役員「もちろんであります、イーッ!」

8:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:16:37.93 ID:9YZzFpZv0

後日

元「え? 採用ですか? は、はい。ありがとうございます」

さらに後日、内定社説明会

イケメン「あれ? お前も受かったの?」

元「えっ、あっ、うん」

イケメン「ふーん。ま、よかったね。総合? 一般?」

元「あ、え…、一般」

イケメン「ああ、はいはい。なるほどね。よかったね」

美少女「あ! ニートさん! 受かったんですね! よかったー。えっと、たしか…フツメンさんも」

イケメン「俺はイケメンだ」

美少女「あ、す、すいません」

総務課の人「おそろいですね。では内定者説明会を始めます」

ニート(一般職は俺だけか…、そうだよな…。でも給料違いすぎだろJK)

 

10:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:17:43.16 ID:9YZzFpZv0

会議室

役員「配属はどうしましょうか?」

部長1「イケメンはぜひウチ(企画部)にほしい人材ですね。前任の関東侵略担当者が異動になりますし。本人の希望もあります」

部長2「美少女は造成部の怪人担当志望ということですが…、まだ少し早いですよね」

部長3「そうですね。まずはウチ(総務)ですこしショッカーのことを勉強してもらいましょう」

部長4「異議なし。イーッ!」

部長1「ニートはどうします?」

部長2~4(いらんなぁ…)

部長2「資料編纂室とかどうでしょう…」

専務「彼の配属は決まっておる。庶務課だ」

一同「え? 彼がですか? やめちゃわないかなぁ?」

専務「別にいいんじゃないの?」

一同「ですな」

 

11:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:18:29.32 ID:9YZzFpZv0

入社式
役員「ニート、庶務課への配属を命じる」

ニ「は、はい」

役員「以上、配属発表を終了する。イケメンと美少女は新入社員研修へ出発してくれ」

ニ「あの…俺は」

役員「庶務課はすぐに現場にでるのが普通だ」

ニ「そ、そんな」

イケメン「あ、そーなんだ。パン職は大変だね。じゃ、俺らは汐留の研修施設に行こうか、美少女。ニートはせいぜいがんばってよ」

美少女「ニートくん…、きっと大丈夫ですよ。仕事は習うより慣れっていうじゃないですか。元気だしてください」

ニ(…死ねばいいのに)

ニート:総務部庶務課:平社員 初任給 14万(手取り12万5千円)

 

12:名も無き被検体774号+:2012/02/13(月) 20:18:57.47 ID:9YZzFpZv0

現場

ニ「今日から庶務課に配属されたニートです」

主任「あ、はいはい。じゃあとりあえぞコレに着替えて」

ニ(これは…全身黒タイツ…ってことは…庶務課って、つまり…)

主任「えっと…どうしようかな…おーいデブ君! ニート君の面倒見てあげて」

デブ「え?  俺っすかー。…ちっ、わーりあしたー。おい新人、こい、すぱーっ」

ニ「は、はい…(なんだこのデブ。これで戦闘員務まるのか?つか、なに職場でタバコすってんだよこの人)」

デブ「おまえバク転できる?」

ニ「は? あ、いやバク転はできませんけど」

デブ「ちっ、はあ、マジ使えねぇ。いいか? バク転できねぇやつは現場にでれねぇんだよ。明日までに出来るようにしとけ、いいな?」

ニ「は、はい」

デブ「俺は忙しいから、勝手に練習しとけ バサッ←(スポーツ新聞広げる音ね)」

 

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